東京都・池袋にあるちょっと変わったお店が人気を集めているという。そのお店の名前は「ペンギンのいるBAR」といい、まさにその名の通りペンギンがいるBARらしい。都心のど真ん中に、ペンギン? いったいどんなお店なのか実際に行ってみた。

かなり気になる外観

池袋駅からほど近い繁華街を歩いて行くと、何やら目立つ看板が見えてきた。なるほど、ここがペンギンのいるBARなのか。この看板なら間違いようがない。それにしてもここを通る人たちも、いったいどんなお店なのか相当気になっているに違いない。早速中へ入ってみると……。

お店の奥のガラス張りの向こうに、プールのようなものが。もしかして、あそこにペンギンが?

いた。本物のペンギンが。お店の名前の通りとはいえ、本当にいるとは。しかも結構広いスペースでプールまでついている。いったいなぜこのようなお店をつくったのか、店長の大城さんに話を伺ってみた。

沖縄から東京へ進出

「実は1号店は沖縄にありまして。沖縄には美ら海水族館があるのですが、ペンギンがいないんです。そこで創業者が沖縄でもペンギンが見られる環境をつくりたいと考えて9年ほど前に那覇に1号店を出したのがきっかけで、昨年9月に満を持して東京に進出ということになった次第です」(大城さん)

現在お店にいるペンギンは4羽で、南アフリカなどに生息するケープペンギンという種類とのこと。比較的暖かい環境でも大丈夫だが、専門家の指導のもと、餌の他にも紫外線ライトの設置や毎日のプールの水のはりかえ、空調を一定に保つなど、ペンギンたちの体調管理にはかなり気を使っているという。

「早い時間は特に若い女性やカップル、夜遅くなってくるともう少し上の世代の方というように、おかげさまで幅広いお客様に来ていただいております。沖縄と違って東京の水族館にはペンギンがいるんですが、それでもみなさんペンギン見たさにお越しくださいます」(大城さん)

愛情深いペンギンにあやかって

4羽のペンギンは2組のつがいだというが、ケープペンギンは一度つがいになると一生添い遂げる習性を持つんだとか。それにあやかって、結婚式の二次会として利用する方も多く、オープンして約1年ですでに10組を越えるカップルがパーティを開いたらしい。

「ペンギン目当ての方が多いとはいえ、皆さんずっとペンギンを見ているわけではなくて、食事をしたりお酒を飲んだりして、トイレに立つときに近くで見たりする感じですが、中には追加料金を払うから水槽に一番近い席を予約したいとおっしゃるお客様もいらっしゃいます。大変申し訳ないのですが、公平を期すために先着順にさせていただいておりますが」(大城さん)

なぜか惹かれてしまうペンギンの魅力

メニューはピザやパスタ、バーニャカウダーから丼ものまでバラエティー豊富。中でも人気なのは鉄板串プレートと、ペンギンの愛情深さにあやかったLovelyトマトサラダでハート形のトマトが女子に好評だという。

「東京に進出するにあたっては不安要素もあったんですが、いざオープンしてみたら、ペンギンってこんなに愛されているんだなと正直驚いています」(大城さん)

ペンギンの可愛さが評判となり、平日でも満席になることがあるので、週末、平日にかかわらず、お店に行く際には予約してからの方がオススメとのこと。