東京都の舛添要一知事は22日の定例記者会見で、JR東日本の「羽田空港アクセス線構想」などについて、記者からの質問に答えた。

写真はりんかい線70-000形

この構想は8月19日の「交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会 東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」(第4回)にて公表されたという。既存の路線や休止中の貨物線などを活用して、東京駅・新宿駅・新木場駅からの3ルートを整備し、東京貨物ターミナル駅から羽田空港の新駅まで地下線を新設、一部ルートは東京オリンピックが開催される2020年までに暫定開業が可能と報じられている。

定例記者会見で舛添知事は、この構想について記者から質問を受け、「すべてが2020年に間に合うわけではありませんけれども、東京を世界一の街にするために交通体系を良くするというのは非常に結構」とコメント。3ルートのうち新木場駅からのルート(臨海部ルート)に関して、「おそらく一番最初にやれるのは新木場ではないかなと、私もそういう感想を持ちました」と話した。

新木場駅・新宿駅からのルートでは、りんかい線の一部区間も活用されるとのこと。りんかい線を運営する東京臨海高速鉄道は、東京都が90%以上出資する第3セクター鉄道であり、定例記者会見では同社の株売却の可能性に関する質問も。

これに対し、「単にプラス面があるだけでなく、株を売却してマイナスはないのかなということもあります。私は慎重に見ていく必要があると思っています」と舛添知事。その後の「羽田空港アクセス線構想」に関する質問にも、「まだ具体的にJR東日本から話が来ておりませんから、来た上で十分考えたい。いまからの話だと思います」と答えた。