NECは12日、日本と米国を結ぶ大容量光海底ケーブル敷設プロジェクト「FASTER(ファスター)」の受注を発表した。建設契約先は、KDDI、中国移動、中国電信、Google、SingTel(シンガポール)、Global Transit(マレーシア)の計6社。総建設費は約3億米ドル(約306億円)。

FASTERは、毎秒100ギガビット(100Gbps)となる最新の光波長多重伝送方式を初採用し、同社が初めて日米間を単独で敷設する海底ケーブルプロジェクト。米国西海岸と千葉県の千倉・三重県の志摩の2か所を結ぶ、総延長約9,000kmの海底ケーブルを敷設する。伝送量100Gbps×チャネル数100×光ファイバーペア6対で初期設計容量として、毎秒60Tbps(テラビット)までの伝送が可能。

また、2013年6月から千倉で稼動している日本・東南アジア間を結ぶSJCケーブルなど、アジア近隣を結ぶ他の海底ケーブルとも接続することで、増加が予想されるアジア・米州間の通信需要に対応する。

運用開始は2016年度第1四半期。

光海底ケーブル「FASTER」ルート図