日産自動車は9日、同社EV初の商用車となる「e-NV200」を2014年10月に発売すると発表した。商用バンとして2人乗り・5人乗り・ルートバンの3タイプが用意されるほか、乗用ユースとしても使える5人乗りと7人乗りのワゴンタイプも設定される。

日産「e-NV200」(ワゴンG)

「e-NV200」は、多目的商用バン「NV200 バネット」に、「日産リーフ」で使用されている「e-パワートレイン」を組み合わせ、室内の広さや多用途性と、EVならではの加速性と静粛性を兼ね備えたというモデル。「NV200 バネット」と同等の荷室容量3,600リットルと、1,830mmの荷室フロア長(バン5人乗りで2名乗車時)を確保したほか、荷室に張出しの少ないホイールハウス形状や、荷室を自由自在にアレンジできるユーティリティフック(ディーラーオプション)などにより、高い利便性と積載性を実現している。

また、最大1,500Wの電力を取り出せるパワープラグ(100Vコンセント)を、前席側と荷室側の2カ所に採用することで、屋外での電源供給が可能となり、走る蓄電池として、さまざまなビジネスシーンで役立つとのこと。

バンGX ルートバン

バンGX(5人乗り)

同車の「e-パワートレイン」は、減速比の最適化など商用車専用のチューニングが施されており、回生協調時でも従来のブレーキと同じペダルフィールを実現する「新回生協調ブレーキシステム」を採用。そのほか、バッテリー残量警告灯の点灯後に最高速度を100km/hに制限するエナジーセーブモード、アクセルを踏み込んでいく途中にクリック感を持たせることで過度な踏込みを抑制するアクセルペダルなどが取り入れられている。

新型「e-NV200」の価格は、バンが388万440~407万8,080円、ワゴンが462万4,560円~478万6,560円となっている。