舞台『太陽2068』の製作発表会見が、東京・渋谷区のBunkamuraオーチャードホールで行われ、キャストの綾野剛、成宮寛貴、前田敦子(元AKB48)、演出の蜷川幸雄らが出席した。

前列左から、東急文化村・升田高寛社長、伊藤蘭、前田敦子、綾野剛、成宮寛貴、脚本の前川知大、演出の蜷川幸雄、後列左から、内田健司、大石継太、六平直政、中嶋朋子、山崎一、横田栄司

本作は、戯曲『太陽』を新たに書き直した前川知大と蜷川がタッグを組んだSF作品。バイオテロによって社会基盤が破壊された近未来を舞台に、強い肉体と高い知能を得るも太陽光の下では活動できない新たな人間“ノクス”と、普通の人間“キュリオ”の対立が、ある事件をきっかけに動き始める――というストーリーで、舞台は7月7日から同所シアターコクーンで公演予定。

製作発表会見には、綾野、成宮、前田のほか、キャストの中嶋朋子、大石継太、横田栄司、内田健司、山崎一、六平直政、伊藤蘭も出席し、蜷川は、「世界は混濁したもので出来ているということを胸に頑張りたい」と意気込みを。また、蜷川が以前から一緒にやりたかったという綾野は、本作が舞台初主演で「怪獣の蜷川さんと戦うのは、怖いけど楽しみ」と戦々恐々しつつ、「毒の根源になれるように頑張る。主役に気負うことなく、ポジティブにいきたい」と気を引き締めた。

一方、舞台初出演となる前田は、「ビックリしてとても悩みました」とオファー時の心境を明かしつつ、「蜷川さんは違う世界に連れて行ってくれそう。自分の中に何かが見つかれば」とあいさつ。そんな前田に、蜷川は、AKB48総合プロデューサーの秋元康が心配していたことを明かしつつ、「仲良くなるか大喧嘩するか。今までの経験で言うと楽しくできると思う」と背中を押し、7年ぶりに蜷川作品に参加する成宮も、「蜷川さんの近くに固い物を置かないようにしないと(笑)。同じ熱で戦って一緒に作っていければ」とエールを送った。

和やかな会見を通して、リラックスした様子を見せた前田は、「まずは、みなさんと仲良くならないと自分を出せないと思う。今日、六平さんに会って楽しくなりそうだと思った」と笑顔を見せると、六平は「家に連れて帰ろうかな~」とニンマリ。蜷川に「うるさい!」と突っ込まれながらも、終始、会見を盛り上げていた六平は、前田の父親役を演じるにあたり、「あっちゃんときらめくような親子愛を表現できたら」と意気込むと、前田は「はい!」と満面の笑みで応えていた。