日本政策金融公庫は26日、全国の食品関係企業(製造業、卸売業、小売業、飲食業)を対象に実施した「2013年下半期食品産業動向調査」の結果を発表した。それによると、食品関係企業の87.7%で「コストが上がった」と回答し、このうち67.2%がコスト上昇を販売価格に転嫁できていないことがわかった。
同調査は、2014年1月に郵送またはファックスにて行われ、2,378社から有効回答を得た。
業種別に「コストが上がった」と回答した企業を見ると、飲食業が93.8%で最多。以下、製造業が90.9%、小売業が87.6%、卸売業が77.7%と続いた。
「コストが上がった」と答えた企業のうち、コストの上昇を製品や商品の販売価格に「転嫁できている」企業はわずか2.7%。一方、「転嫁できていない」は67.2%、「一部転嫁できている」は30.1%となった。
業種別に見た場合、転嫁できていない企業は飲食業が78.0%で最も多く、次いで、製造業が69.6%、小売業が65.1%、卸売業が58.7%となった。
上昇したコストの内容を聞くと、トップは原材料費で73.6%。円安や商品市況での相場高を背景に、小麦や砂糖など多くの原材料価格の値上げが影響していると考えられる。以下、水道・光熱費が67.2%、燃料・動力費が66.1%、資材・消耗品費が45.3%と続いた。