Google Chrome runs web pages and applications with lightning speed. |
Google ChromeとOperaは「CSS Regions」のサポートを廃止することになりそうだ。「CSS Regions in Blink: status, future work」に掲載されたメッセージがそれを示唆している。アクティブな開発者で多くの議論を重ねた結果、Google ChromeやOperaが採用しているレンダリングエンジン「Blink」において「CSS Regions」をサポートする必要はないといった結論になった旨を伝えている。
CSS Regionsのサポートを廃止する理由としては、まず仕様そのものが大きく複雑であること、Blinkにおける実装も込み入っておりその量も多く、このまま開発を継続するよりも開発を停止して削除した方が優れた効果が見込めることなどが挙げられている。BlinkのC++コードは35万行ほどだが、CSS Regionsに関するコードは1万行を超えており割合から見てもその多くを占めていること、さらにコードが140を超えるファイルに分散して存在しており扱いにくいことなども説明されている。
「CSS Regions Module Level 1」は現状でドラフトの状態にあり、エディタにはAdobe SystemsとMicrosoftの関係者が参加している。DTPアプリケーションを開発してきたベンダが策定していることもあって、WebブラウザでDTP並の表現ができるようになると期待する向きもある。しかし、ChromeとOperaがサポートを廃止すること、さらにMozillaもCSS Regionsには懐疑的であることなどを考えると、IEとSafariのみの採用にとどまることになりそうだ。