小学館女性インサイト研究所では、「目と乾燥」に関する調査を実施したところ、20代~30代の多くの女性が「目の乾き」を感じていることが判明。特に冬の季節は、目はもちろん心までもカサカサと乾燥する"乾き目ショボンヌ"が急増している実態が明らかになった。

20~30代の女性の目元は、「目の大きさが違う」「目の周りがくすんで疲れた印象に」「まぶたが下がって黒目の大きさが変化」など、朝→夕で大きく変化しており、その大きな原因が「ドライアイ」だという。

なんと7割の女性がドライアイを実感

女性誌『AneCan』『Oggi』『美的』3誌の読者260人に「あなたはドライアイと感じたことがありますか?」という質問をしたところ、77%にあたる199人の女性が「ドライアイと感じている」「どちらかと言えば感じている」と答えた。

■8割が「女の魅力は目にあり」。一方で「目を酷使している」9割も
8割の女性が「目は女性の魅力に大きく影響する」と回答。また「メークで最も力を入れている部分は?」との質問にも「アイメーク」と答える読者が6割にのぼった。つまり多くの女性が目の輝きを重要視しているにもかかわらず、生活面では「オフィスやプライベートで、つい目を酷使してしまう」という人が9割にのぼったことになる。その内容については、「長時間のコンタクトレンズ使用」や「パソコンやスマホをずっと見ている」、「メークを落とさないで就寝」などの意見が多くみられた。

■8割の女性が「朝→夕で目元に変化」を経験
目を酷使する生活を送った結果、「朝と夕方で目元の印象に違いを感じる」という女性が8割も。夕方になると「目元の印象が老けた、もしくは疲れたように見える」という回答は9割にもおよんだ。一方で「目が乾いたときに目薬をさすなど何か対策をとっていますか?」という質問に「対策をとっている」と答えた女性は6割に留まり、4割の女性は「何もしていない」と答えた。

■4割が"乾き目ショボンヌ"に化けた経験あり
さらに目の乾きは、精神面にも影響を及ぼしているようで、目の乾きが原因で周囲への態度や発言が乱暴になってしまう"乾き目ショボンヌ"に化けた経験のある女性は4割にも達しており、「目の乾きに意識が集中してしまい、得意先に『つまらないの?』と勘違いされてしまった」や「目が乾き疲れると、人とのコミュニケーションが億劫になる」、「目からくる頭痛で、つい旦那さまに八つ当たりをしてしまった」などという体験談が多く寄せられた。

美のプロたちに聞く! 女性の美しさは"目の潤い"にあり

ここでは、カメラマン、ヘアメーク、イラストレーターなど、女性を美しく輝かせるプロフェッショナル3人に、女性の目の重要性について聞いてみた。

■目と魅力的な女性の関係性とは?
「女性を撮るときに僕は、目や髪、肌などにたくさん光を入れます」という、カメラマンの曽根将樹氏。光はその人の持つ色っぽさを引き出してくれるとのことで、「極端な言い方をすれば、どんな女性も目が輝いていればかわいく見えるんです」とのこと。目の状態ひとつで、その人がどんな生活をしているのか透けて見えるという曽根氏によると、「潤った瞳を持つ女性は、姿形だけでなく日頃の生活やアイケアも丁寧なんですよね」。

■自分を魅力的にみせるメーク術とは?
ヘア&メークの朝日光輝氏は、「メークとはその人の個性を伸ばすもの」と力説。ただ目を盛るようなメークは、逆にその人の表情や個性を殺してしまうため、「まずはすっぴんの自分をよく観察することが大事です」という。そんな朝日氏でも、ひとつだけメークできないというところが「目の潤い」。赤ちゃんのような青白く澄んだ白目が理想だというが、大人になるとそれは無理。だからこそ基礎的なケアが大事だと語る。「どんなに美女も疲れた目では台無しです。それを知っているからこそ、私たちへアメークはもちろん、モデル本人もお気に入りの目薬を携帯している人が多いんですよね」。

■ヒロインの目は、なぜ輝いているのか?
「漫画で女性を描くときにいちばん重要なのは目。大きさやまつ毛の長さ、位置などで性格が大きく変わるからです」と語るのは、イラストレーターの菜々子氏。一方でどんなヒロインでも変わらないポイントは目をキラキラさせること。「潤いを描いてあげると、どんな女の子もヒロインに変身! かわいく見えるんですよ」。また、キラキラした目は"好奇心"や"夢中"などの感情を表現できるといい、「目が乾いて見える人は、生活も乾いていそうに見えるから不思議です」

"乾き目ショボンヌ"に化けないための3か条

小学館インサイド研究所では、ドライアイの女性が"乾き目ショボンヌ"にならずに朝から晩までハッピーに過ごすため、次のような対策を紹介している。

■マイボーム腺を塞がないアイメークが大事
目のふち(まつ毛の生え際の内側)にあるマイボーム腺。この腺は、油分を分泌して涙の成分に油分を加え、涙の蒸発を防いでいる。ここが機能しなくなると、涙が蒸発しやすくなり、ドライアイの原因になる。つまりアイライナーやアイシャドウなどで、マイボーム腺を塞がないメークをすることが大事なのだ。

■涙の分泌量を守るため目を休息させる
睡眠不足など生活習慣の乱れにより、涙の分泌量が少なくなりドライアイになることもある。涙の分泌を促すにはこまめに目を休めることが大事。

  1. 遠くを見たり、目を動かして目まわりの緊張を和らげる。
  2. 蒸しタオルで目を温め血行をよくする。
  3. 目の周囲を優しくマッサージする。

などで目元をリラックスさせることが重要となる。

■涙により近い成分の目薬を見つける
涙は蒸発を防ぐ油層、目を潤わせる水層、涙を目に留まらせるムチン層の3層から構成されている。涙に近い目薬は、目の乾きに効果的であり、涙と同じようにしっかり瞳を潤す。パッケージの表示を見て涙の成分に近いものを選ぶなど、上手に目薬を活用することがオススメだ。