まさかこの人から来るとは…という経験、あるはず

マイナビニュース会員にとった「年賀状でやってしまった失敗」アンケートでは、1位「出していない人から来た」、2位「1月1日に間に合わなかった」という結果になった。そこで、そのような失敗をしてしまった場合はどうしたらいいのか、清紫会 新・作法学院の近藤珠實さんに伺った。



「最初から年賀状を出していますよ」という雰囲気で

近藤さん:

相手が目上か、それ以外かで全く異なります。自分と同等、もしくは下の場合は、「年賀状ありがとう。忙しくて出すことができませんでした」と返信することができますが、同様のことを目上の方に行うのはタブーです。

返信する際は、「年賀状ありがとうございました」や「遅れてしまってすみません」というフレーズは記載せず、最初から年賀状を出していますよという雰囲気で返信してください。

紫会 新・作法学院 近藤珠實さん

1月10日くらいまでに相手の手元に届くのであれば、どんなにずれ込んでいても、せっかくいただいた年賀状ですから、返信しましょう。自分から出す場合は、遅くとも1月7日までに相手の手元に届くよう投かんしましょう。

年賀状とは古来から、「そういえば、あの人は今、どうしているかな?」と、相手のことや顔を思い出し、その人の幸せを願いながら書く、日本ならではのすばらしいしきたりです。確かに年賀状を書く作業や投かんすることは、多少なりとも面倒に感じるかもしれませんが、いざもらったときのうれしさや、年賀状を読む楽しさは誰もが経験しているはずです。

最近はメールでの年賀状も増えましたが、時間がなく、そうしなければ年賀状を出すことができない方もいますよね。それでも、間違いなく、出さないよりは出した方がいい。相手によって臨機応変に対応する必要はありますが、年賀はがきでもメールでも、共通しているのは「相手のことを考える」ということ。それが一番大切なマナーです。もし、自分が相手の立場だったら、相手がこの年賀状を受け取ってどのような気持ちになるか、それらを考えれば、必ず答えは出てきます。マナーの心をもってマナーを!


近藤珠實
東京、神田生まれ。昭和52年に新作法『清紫会』を結成、同時に、新・作法学院を開設。平成6年5月よりフジテレビ『笑っていいとも』にレギュラー出演し、作法に音楽を取り入れ、「お作法ダンス」で一躍話題に。以後、テレビ出演、執筆、講演、社員研修、学校教育など幅広く活躍。また多くの女性誌のマナーページで指導監修をしている。

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