2013年もすでに師走を迎え、2014年ももうすぐ。今年もさまざまな出来事があったが、来年はどんな年になるの? 2014年に話題になりそうなことから考えて、2014年こそ取っておくと役立つ資格とは――!?

通信教育を手掛けるユーキャンは、20~40代の男女991名(男性496名、女性495名)を対象に、今年を振り返りつつ、2014年のトレンド予測と資格取得に関する意識調査を実施した。

1) 2013年に起きた出来事のうち印象に残った1位は「消費税率引き上げ決定」
まず、2013年に起きた出来事のうち印象に残ったものを聞いたところ、1位は「消費税率 8%への引き上げ決定」(52.3%)。続く2位には「2020年夏季オリンピック開催都市が東京に決定」(51.6%)、3位には「『半沢直樹』『あまちゃん』等のドラマ話題化」(48.0%)、4位は「相次いだTwitterへの悪ふざけ画像投稿」(46.1%)、5位は「楽天の田中将大、日本プロ野球連勝記録達成」(45.7%)という結果になった。オリンピックや話題のドラマなどの出来事があった中で、生活に大きく影響を与える「消費税率の引き上げ決定」が印象に残ったとする回答が目立った。

2) 2014年に予定されている出来事や話題で気になるものは「ソチオリンピック開催」「消費税率引き上げ」
次に、2014年に予定されている出来事や話題になりそうなトピックのうち、気になるものを聞いたところ、まず文化・スポーツ・科学技術面のトピックでは「ソチオリンピック開催」が1位(46.0%)に。2位は「ワールドカップブラジル大会」(31.7%)、3位は「WindowsXPサポート終了」(24.8%)と、1位・2位がスポーツ関連で占められた。その他の意見としては「リニア中央新幹線着工」(21.4%)、「「自動」運転車(自動運転システム)」(16.4%)が上位にくるなど、夢あふれるものが目立った。政治・経済面での気になるトピックを聞いたところ、85.2%の人が「消費税 8%への税率引き上げ」と回答して1位に。続いて2位「原発事故対応」(34.7%)、3位「TPP協議の進行」(25.5%)、4位「低所得者に対しての国保の保険料軽減」(18.1%)、5位「NISA(少額投資非課税制度)開始」(17.0%)という結果になった。

◎専門家が考える2013年・2014年のトレンドに見る注目資格は?
これまでに見てきた2013年振り返りと2014年予想を踏まえて、320個以上(2013年11月現在)の資格・検定を取得している資格アドバイザー・鈴木秀明氏に2014年の注目資格について聞いた。

「消費税アップがやはり注目度が高いようで、簿記検定やFPといったお金系資格の取得はオススメです。が、ちょっとひねった視点で『銀行業務検定』というのも非常に面白く、勉強になると思いますよ。『半沢直樹』が流行ったので銀行や金融機関に興味を持たれた方も多いのではないかと思いますが、これはまさに金融機関の従業者向けの検定。金融業界関係者向け資格をあえておすすめするのは、一般の方がこれを学ぶことで『貸す側の視点』が分かるようになるからです。銀行は借り手のどういうところを見てお金を貸しているのか…どのような手段で回収を図ってくるのか…。半沢直樹の世界を垣間見ることができるかもしれません」という鈴木氏。

その一方で、「資格・検定試験にチャレンジすることは、今まで知らなかった世界がどんどん見えてくるようになるということ。何かを学んでみたい、勉強してみたいと思ったら、まずそのテーマに関連する資格や検定から入るとスタートしやすいです。目標やマイルストーンを設定しやすい、我流でなく体系的に学べるというメリットもありますよ」とコメントしている。

3) 2014年は男女ともに「所得は増えない」「支出が増える」「節約に励む」傾向
調査では、2014年に予定されている出来事を踏まえた上で、家計にどのような変化があると思うかも聞いてみた。まず、「所得」について聞いたところ、「所得が増えると思う」に対して「あてはまる」と回答した人はわずか13.1%で、「あてはまらない」と回答した人(52.8%)のほうが多い結果に。一方で「支出が増える」に対して「あてはまる」と回答した人は57.9%と半数以上で、「より節約に励む予定だ」と答えた人が63.8%という結果になった。

2013年はアベノミクス消費が話題になったが、実際に給料アップという形での恩恵を受けている人はごくわずかなのが実情。一方で消費税等の税率改定から来る支出増は目に見えており、先行きが厳しい予測をしている人が大半を占めるようだ。「より資産運用をしていく予定だ」と答えた人の割合も22.2%と少数派で、NISA開始が予定されていながらも、資産運用よりも貯蓄・節約に励んで支出を抑えようとする傾向が目立つ。

4) 2014年に取っておくと武器になりそうな資格の1位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」
2014年に予定されている出来事を踏まえた上で、2014年に武器になりそうな資格を聞いてみたところ、1位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「ケアマネジャー」、3位「TOEIC」、4位「社会保険労務士」、5位「簿記」という結果に。消費税率アップが予定されていることもあり、資産設計ができる「ファイナンシャルプランナー(FP)」が一番多く票を集めたほか、超高齢社会の今、介護業界を支える「ケアマネジャー」も人気のようだ。また、安倍内閣の「国家戦略特区」が現実のものとなれば、外国企業の誘致などで都市の国際化が進むため、3位にランクインした「TOEIC」で高スコアを持っていれば英語スキルの証明になるだろう。

また、男女別で比較すると、男性は1位「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「TOEIC」、3位「情報処理技術者試験」および「社会保険労務士」という結果に、一方で女性は1位「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「ケアマネジャー」、3位「社会保険労務士」という結果になっており、2位以降では男女で異なった資格が票を集めていることが分かる。

一方、2014年に、実際に取ってみたい資格についても聞いたところ、こちらも1位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」で、2位は「TOEIC」、3位は「簿記」、4位「情報処理技術者試験」、5位「社会保険労務士」と続いた。

また、こちらも男女別で比較したところ、男性では1位「TOEIC」、2位「ファイナンシャルプランナー(FP)」および「情報処理技術者試験」、女性では1位「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「簿記」、3位「TOEIC」という結果になっている。

◎ファイナンシャルプランナー(FP)は専門家もイチ押し! ダブル、トリプルライセンスで資格の効果をアップ
この結果に関して、キャリアカウンセラーのいぬかいはづき氏にも意見を聞いた。

「先行き不透明なこの時代、『武器になりそう』、『実際に取りたい』の両方でファイナンシャルプランナーが1位というのは、自分で自分を守るためにもマネープランの専門知識が必要不可欠という認識が高まっているためでしょう。確かにファイナンシャルプランナーは、就・転職はもちろん、生活にすぐに活かせる即効性のある資格として、「取ってよかった」と評価する人が多い資格の代表格です。また、「お金」の相談はあらゆる分野で必要となるため、宅建、社労士、キャリアカウンセラーなどの他資格との組み合わせで、さらにその効果を発揮できるでしょう」といういぬかい氏。

さらに、「消費税率アップが何かと日々の生活に影響しそうな2014年。就・転職に活かせるのはもちろん、自分の暮らしを守るために『ファイナンシャルプランナー(FP)』などのお金系の資格を取るのが狙い目のようです。資格に挑戦すれば、それによって得た知識でご自分の世界がより深く広がって見えるはず。暮らしの変化に備えるためにも、新しい世界を知るためにも、2014年、資格に挑戦してみてはいかがでしょうか」とコメントしている。

今回の調査結果の詳細については、こちらのサイトをチェックしてほしい。