セイコーインスツル(SII)は10月29日、高速データ通信規格LTE/3Gに対応したM2M向け高速無線ルータ「SkyBridge MB-A100」シリーズを発表した。

同製品は、NTTドコモのXi(LTE)ネットワークに対応し、受信時最大100Mbps、送信時最大37.5Mbpsのデータ通信が可能。また、FOMAハイスピード(3G:HSDPA/HSUPA)ネットワークにも対応しており、受信時最大14Mbps、送信時最大5.7Mbpsでデータ通信できる。LTEでは、2.1GHz(Band1)、800MHz(Band19)、1.5GHz(Band21)の周波数帯に対応し、3Gでは、2.1GHz(Band1)のFOMAエリアに加え、800MHz(Band6、19)のFOMAプラスエリアの周波数帯にも対応しており、広いエリアでの使用が可能となっている。

さらに、Wi-Fi(IEEE802.11 b/g/a/n)アクセスポイント機能を搭載し、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスをはじめ、様々なWi-Fi対応機器との接続が可能。加えて、有線LAN×2ポートのうち1ポートは、WAN用のポートとして切り替えが可能で、有線ブロードバンド回線をWAN回線として利用することができる。

アンテナは本体に内蔵されている。このため、アンテナを別途購入する必要がなく、外部アンテナ設置のコスト・手間をかけずに、本体のみで通信できる。また、外部アンテナ用のコネクタも装備しているため、アンテナと本体を別々に設置することも可能となっている。

設置・操作面では、各種コネクタを一面に集中することで、設置面積をより少なくした。さらに、現在の通信種別(LTE/3G)や、4段階のアンテナバーで電波強度を表示できるため、設置場所を決定する際などに役立つ。サイズは約130mm×100mm×28mmで、ステーを取り付けることで、縦置き、横置き、壁掛けで設置できる。

この他、本体のみで位置測位機能が使用できる。従来のGPSに加え、GLONASSに対応しているため、安定して測位しやすくなった。また、スタンドアローンモードにも対応し、LTE/3Gの電波が圏外であっても衛星(GPS/GLONASS)からの情報のみで位置測位を行うことができる。加えて、ショートメッセージサービス(SMS)の送受信に対応しており、少量データの送受信を行うことができる。緊急地震速報、津波警報、災害非難情報等の緊急速報を通知するCBS/ETWSに対応した緊急速報の受信も行える。

なお、価格はオープン価格。SIIでは、年間5万台の販売を目指している。11月より発売する。

SIIのLTE/3G対応M2M向け高速無線ルータ「SkyBridge MB-A100」