JR東日本は3日、中央線御茶ノ水駅にてバリアフリー整備などの本体工事に着手すると発表した。あわせて聖橋口の駅前広場機能整備も進め、バリアフリー整備は2018年度、駅前広場機能整備は2020年度までの完了をめざす。

お茶の水橋から見た外観イメージ(JR東日本提供)

駅舎移設後の聖橋口外観イメージ(JR東日本提供)

御茶ノ水駅は中央快速線と中央・総武緩行線が接続し、1日あたりの乗車人員は約10万人。地下鉄とも接続し、交通拠点のひとつされている。しかし、駅北側の神田川をはじめ、聖橋やお茶の水橋、茗渓通りに囲まれた狭隘(きょうあい)な位置にあることも影響し、これまでバリアフリー設備が未整備だった。

お茶の水橋から見た御茶ノ水駅(2011年撮影)

同駅のバリアフリー整備は大規模な工事となるため、JR東日本は2010年度から建物撤去などの準備工事を開始。今年度は作業ヤードを確保すべく、神田川に仮設桟橋を設置する工事を行った。この仮設桟橋から施工を進める工事計画がまとまり、今年秋から本格的な改良工事に着手することに。

バリアフリー整備においては、御茶ノ水駅の線路上空に、御茶ノ水橋口と聖橋口を結ぶ人工地盤(約2,900平方メートル)を設置。各ホームにエレベーター1基、エスカレーター2基を配置し、御茶ノ水橋口・聖橋口への2方向バリアフリールートを整備して利便性の向上を図る。

これに合わせて、千代田区と連携して聖橋口駅前広場機能の整備も進める。整備規模は約500平方メートルで、駅舎も現在の茗渓通り側から聖橋側(人工地盤上)に移設される。なお、御茶ノ水駅周辺では、首都直下地震に備えた耐震補強工事にも着手する。