AGEの啓発活動を展開する「AGE測定推進協会」は、8月14日~16日にかけて全国の20代から60代の男女500名を対象に、アンチエイジング(老化防止)への意識及び、食生活・生活スタイルの傾向に関するアンケート調査を実施した。
AGEを理解している人は2.6%
AGE(Advanced Glycation End Products)は、終末糖化産物を意味する。タンパク質と糖を加熱調理した時にできるメイラード反応を起こしたもの(“焦げ目”や“揚げてきつね色になった部分”)や動物性脂肪食品に多く含まれ、老化の原因物質のひとつであると考えられている。
そこで、老化の原因物質「AGE(終末糖化産物)」を知っているか尋ねたところ、19.4%が「聞いたことがある」と回答した。しかし、「内容を理解し説明できる」人は2.6%で、実際に測定したことがある人はわずか1.0%にとどまった。
電子レンジ加熱はAGEを増やす!?
次に、老化を促進すると思う調理方法について尋ねたところ、1位は「油で揚げる」(58.2%)、2位は「フライパン・オーブンで焼く」(24.4%)だった。「電子レンジ」は14.0%だったが、同協会によると、電子レンジはマイクロ波で食品の分子を振動させ高温状態にするため、焼き色がつかなくても焦げ目を付けたのと同様の状態になっているという。
アメリカ栄養士学会の発表では、電子レンジで加熱した食品は茹(ゆ)でた食品より、「AGE」が多いとされている。
一人暮らしはAGEがたまりやすい傾向に
続いて、AGEを溜(た)める食生活度を調査したところ、「一人暮らし」と「同居家族あり」で有意差が認められた。一人暮らしは、「電子レンジをよく使う」「丼もの・麺類をよく食べる」「揚げ物や脂っこいものが好き」「清涼飲料水をよく飲む」などの回答率が同居家族がいる人よりも多く、AGEをためやすい食生活をしていることが分かる。
AGEを増やさない食べ方は「糖質を最後に食べる」
また、AGEを増やさないためには、急激に血糖値を上げないことが大切だという。そのためには、食品、調理方法に加えて、「食べる順番」も重要なポイントとなる。野菜を最初に食べ、副菜や肉・魚などたんぱく質のおかずを食べ、最後に糖質であるご飯を食べるという順番が、老化防止には良いとされている。
そこで、アンチエイジングに興味がある人を対象に、実践していることを聞いたところ、1位は「睡眠をしっかりとる」(66.3%)、2位は「食べる量に気をつける」(59.1%)、3位は「趣味などを楽しみ内面で若さを保つ」(58.1%)だった。AGEを溜めないために重要な「食べる順番に気をつける」は43.3%と低い結果になっている。
AGEは肌にもたまる!
次に、「実年齢」と自分が思う「見た目年齢」の差について聞いた。「ほぼ実年齢」(44.4%)が最も多く、次は「実年齢より若く見られている」(37.2%)だった。実年齢より上に見られていると回答した人はわずか9.0%となっている。
老け顔に見えるたるみやシミ、シワ、くすみは、皮膚にAGEがたまることによっても生じるという。老化促進につながる食生活や生活行動をとっている人は、体内の老化が進み、自分が思う以上に老け顔になっている可能性もあると同協会は指摘している。