台湾の鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)がディスプレイに関する数件の特許を米Googleに売却した。Wall Street JournalやBloombergなどが報じており、鴻海精密工業も認めている。売却額など詳細は不明だ。
Googleに売却した特許には、仮想イメージを生成して現実の空間イメージに重ね合わせるヘッドマウント型ディスプレイ向けの技術が含まれるという。売却の狙いについては、Apple依存からの脱却を図る鴻海が、Googleとの関係を深め、同社が手がけるウエアラブルコンピューティング・デバイスの製造契約を獲得するための布石と指摘するアナリストもいる。
今年7月に「Google Glass」の部品製造を手がける台湾のHimax Technologiesが、同社子会社のHimax DisplayにGoogleが投資することで合意したと発表した。HimaxはGoogleからの出資をヘッドマウント型ディスプレイや小型プロジェクターに使われるLCOSチップやモジュールの製造能力拡大に利用する。Google Glassは2014年に一般発売になる見通しだ。