9月7日に全国公開されるCGアニメーション映画『キャプテンハーロック』の完成披露上映会「『キャプテンハーロック』ハーロックin JAPAN 3D」が20日、東京・台場で行われた。

お台場海浜公園に降り立ったハーロック一行。左より、ミーメ、荒牧伸志監督、ヤッタラン役の古田新太、ハーロック役の小栗旬、ヤマ役の三浦春馬、トリさん役の福田彩乃

イベントの開催に先立ち、本作に声優として出演する小栗旬、三浦春馬、古田新太、福田彩乃ら主要キャストと荒牧伸志監督が、『キャプテンハーロック』の原作者・松本零士氏がデザインを手がけた水上バス"ホタルナ"に乗船。5人はお台場海浜公園の桟橋に降り立ち、本作の魅力や自身の役どころについて語った

ハーロックを演じた小栗は、本作と自身が演じたハーロックという人物について「壮大なスケールで、見たこともないような世界観が広がっているので、楽しんでいただける映画になっています。ハーロックのかっこ良さは、すごく大きな勇気を持って、戦いつづけている姿。いつ見てもカッコいいものだと思います」と話し、確かな手応えを感じている様子。続いて、新キャラクターでハーロックの命をつけ狙う青年・ヤマ役であり、声優初挑戦となった三浦春馬は「3年くらい前から声優に挑戦したいなと強く思っていたので、このような素晴らしい作品に出演させていただいて光栄に思っています」と感慨深げに語り、「憧れの小栗旬さんと一緒に声を収録させていただいたのですが、日頃から頼りにしているので横にいるだけで心強かったです」と収録を振り返った。

そして、副長ヤッタランを演じた古田は「この中では、直撃ハーロック世代でした。ハーロックのファンの世代の皆さんに嫌われないように心がけました」と役作りの上で同世代のファンに気を使ったことを伺わせ、トリさんを演じた福田は「初めて鳥の声を声優としてやらせていただいたのですが、キジやペリカンの動画を見まくって、もともと鶏のレパートリーがあったので、アレンジして収録に挑みました」と研究して役に臨んだことを明かす。最後に荒牧監督は、ヴェネチア国際映画祭に招待されたことについて、「イタリアでも人気のある作品と聞いていますので、どういう反応があるか楽しみです」と期待を寄せていた。

東映アニメ史上最高額、総制作費3,000万ドルと言われている本作は、キャプテンハーロック役に小栗、新キャラクターでハーロックの命をつけ狙う青年・ヤマ役に三浦、宇宙海賊クルーに蒼井、古田、福田と豪華声優陣が出演。8月28日からイタリアで開催される「第70回ヴェネチア国際映画祭」の「特別招待作品」として上映されることが決定している。さらに『アバター』(2009年)や『ターミネーター』シリーズで知られるジェームズ・キャメロン監督が「空前の出来、もはやこれは伝説だ。神話のように想像力にあふれ、壮大なスペクタクルと、今まで見たことのない映像がここにある。『ハーロック』は新しいアイディアの世界に導いてくれる」と称賛したことでも大きな話題となった。

物語は人類が銀河の果てまで進出した時代、戻るべき場所=地球への居住権を巡る紛争が勃発。切り札として建造された四隻のデス・シャドウ級宇宙戦艦の四番艦・艦長であり、英雄と呼ばれたハーロックは終戦とともに姿を消すが、呪われた宇宙海賊となって政府に叛旗を翻す。なぜハーロックは姿を消し、海賊となって現れたのか――原作・松本零士、脚本・福井晴敏、監督・荒牧伸志による超大作が、30年の時を経て蘇る。