大井川鐵道はこのほど、営業用に保有する蒸気機関車4両のうち1両に青色の塗装を施し、運行開始した。アニメなどではよく見られるが現実には珍しい「青いSL」になったのは、大井川鐵道本線で初めて動態保存運転に使用されたことでも知られるC11形227号機。

全体が青い塗色で覆われたC11形227号機「SLくん」

同機関車は、創立80周年を迎えた2005年、社員のアイデアにより誕生したキャラクター「SLくん」を再現している。

大きな目玉と赤い蝶ネクタイを着けた姿が特徴の「SLくん」は、登場時こそヘッドマークや従業員の名刺タグなどに使用されたが、その後は事実上「お蔵入り」となっていた。このキャラクターを再び表舞台で活躍させたいとの社員らの思いが結実し、昨年初めて実車を用いて「現実化」された。今年は昨年に続いて2回目の「青いSL」運行となる。

運転期間は8月25日までの火曜・水曜を除く毎日。期間中、新金谷駅9時57分発・千頭駅11時11分着「かわね路11号」と、千頭駅14時3分発・新金谷駅15時27分着「かわね路14号」に使用される。車内でのじゃんけん大会や、運転席に座る体験などを行う日もあるとのこと。なお、運転期間終了後、同機関車は本来の黒色に戻される予定。