トレンドマイクロは同社のセキュリティブログで、「アイアンマン3」などの映画を配信すると見せかけた、偽ストリーミングサイトが多く確認されていると注意を呼びかけている。

米ハリウッド映画界は毎年夏に超大作をリリースする慣習があり、映画ファンにとっても待望の季節となっている。その一方で、詐欺を企む攻撃者達は、映画上映日はおろか、公開日よりも前から偽ストリーミングサイトを作成しているという。

悪用された夏公開の映画タイトル

悪用されたタイトルで最も偽サイトが多かったものは「マン・オブ・スティール(スーパーマン)」で446件。続いて「ワイルド・スピード EURO MISSION」で286件。3位以下は「モンスターズ・ユニバーシティ」(194件)、「ワールド・ウォーZ」(177件)、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」(138件)などとなっている。

攻撃者は、Facebookなどの各種SNSサイトを利用して、ユーザーを偽ストリーミングサイトに誘導する。偽サイトへ誘導したあとは、動画プレイヤーのダウンロードやストリーミングサイトへの登録を促したり、アンケート詐欺へと再度誘導するケースもある。

偽サイトは、「Tumblr」や「Blogger」などのブログサービス上にホストされていることが多く、トレンドマイクロではタイトル別にPV数も集計している。

タイトル別偽サイトPV数

これによると、偽サイト数で1位だった「マン・オブ・スティール(スーパーマン)」が引き続き1位だったほか、「アイアンマン3」なども多く閲覧されていた。

同社では「有名な映画が、無料でオンライン視聴できるわけがなく、海賊版コピー以外にはないと考えてほしい。そして、海賊版コピーに関係する行為は本質的に脅威の危険性が伴っていることが多い」と警告している。