21_21 DESIGN SIGHT、三宅一生デザイン文化財団は、デザイナーの藤原大が生み出したデザイン手法をテーマにした企画展「カラーハンティング展 色からはじめるデザイン」を開催する。開催期間は6月21日~10月6日(火曜休館)、開場時間は11:00~20:00(入場は19:30まで)。会場は東京都・六本木の東京ミッドタウン内「21_21 DESIGN SIGHT」。入場料は一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下は無料。

カラーハンティングの様子 (c)Yu Yamanaka

同展は、自然や都市に存在する現実の色を、水彩絵の具を調合してその場で紙片に写し取るというアプローチのデザイン手法「カラーハンティング」を取り上げるもの。採取した色を使ったデザインを通じて、カラーチャートを見るだけではわからない、色の意味や物語を伝えていく。同展のディレクターは、この手法を生み出したデザイナーの藤原大が務める。

今回の展示内容では、野生のライオンや佐渡のトキ、沖縄のビーチなどをカラーハンティングし、世界に存在する色の多様性を示すだけでなく、それぞれの色が内包する意味について紹介。さらには、1,200年前の古文書に記されている幻の色の再現に取り組む研究者や、野菜から色を抽出しようとする企業とのプロジェクトなども発表する。同展の参加作家として、伊賀公一(カラーユニバーサルデザイン機構)、Semitransparent Design、イルマ・ブーム、MOTOKOらも名を連ねている。

「食べる色」(常磐植物化学研究所) 野菜をカラーハンティングし、「食べる色」をつくるプロジェクト

「肌色めがね」(ジェイアイエヌ) カラーハンティングした肌の色を用い、顔になじむ眼鏡フレームを制作

なお、藤原大は、2006年から2011年まで「ISSEY MIYAKE」のクリエイティブディレクターを務めたデザイナー。多摩美術大学デザイン学部卒業後に、三宅デザイン事務所入社。1998年、三宅一生と共に一本の糸から一体成型で服を作る「A-POC」プロジェクトをスタートさせる。「A-POC」にて2000年度グッドデザイン大賞、2003年度毎日デザイン賞を受賞。2008年にDAIFUJIWARA設立、2013年より京都造形芸術大学、多摩美術大学客員教授。同展のテーマである「カラーハンティング」に関して、2008年10月に東京都現代美術館で「カラーハンティングブラジル」を開催した。