居住スペースが限られる一人暮らしの部屋では、地震対策をしておかないと、強い揺れであっという間に家具の下敷きになってしまうことも考えられます。安く用意できる地震対策グッズも多いため、できることから準備を始めておきましょう。

■まずは、いざという時の逃げ道を把握しておこう

非常階段がどんな仕組みになっているのか、まずは把握しましょう。建物内から非常階段へ出るのに、鍵が必要…なんていう違反建築物件もあるようです。また1階の非常用出口近くが物でふさがれていないか、非常用通路が確保されているかも日頃からチェックしておくと安心です。

物が倒れて玄関から出られなくなった場合に、ベランダから隣の部屋や階下へ脱出することができるかも、合わせてチェックしておきたい内容です。

■突っ張り棒を使って、地震対策をしよう

部屋を傷めないで地震対策ができるのが、突っ張り棒を使って家具を固定する方法。工具も不要で取り付けできるため、一人暮らしの女性でも簡単に設置することができます。そのほか本の落下を抑えるテープや、家具の滑り止めグッズ、貼るだけの家具転倒防止グッズもあるため、合わせて利用するとよいでしょう。

■扉つきの棚を置く、棚の扉に自動ロックをつける

一人暮らしの人が住むワンルームマンションは、低層~中層タイプのマンションが多いようです。低層、中層マンションは高層マンションに比べると長周期地震動の揺れは少ないと考えられているものの、揺れが大きくなりやすい中層マンションの最上階では地震で家具が動いたり、小さな揺れでも物が落ちてきたりする危険も考えられます。

物が落ちにくい扉つきの棚を設置すると同時に、棚の扉に簡単に取り付けられる自動ロック装置をつけておき、物が落ちてこないような工夫をしておきましょう。

■ガラスの扉、窓に飛散防止フィルムを貼る

地震でガラスが割れないよう、ガラス製の扉や窓には飛散防止フィルムを貼っておきましょう。飛散防止フィルムは防災だけでなく、防犯にも役立つため窓に貼っておけば、ガラス破りによる窃盗防止効果も見込めます。

■ベッド周り、就寝スペースの物の配置を工夫する

一人暮らしの居住スペースは限られているため、家具の配置は難しい問題ですが、少なくとも頭の上に家具が倒れてきたり、物が落ちてきたりしないような工夫は必要です。眠った姿勢で頭の近くにくる家具には、なるべく低い家具を使うとよいでしょう。

そのほか、停電になった時に見えないものにつまずき思わぬケガを負ってしまわないよう、日頃から部屋を整理整頓しておきましょう。また物はあまりため込まず、使わないものはすぐ処分することも大切です。まずはできることから、始めてみましょう。