5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「第2回将棋電王戦」の最終戦、第五局・三浦弘行八段 VS GPS将棋の対局が20日、東京・将棋会館で行われた。
最終戦第五局は、20日18:14、三浦八段が第22回コンピュータ将棋選手権1位、東京大学にある670台ものPCに接続する最強の将棋ソフト「GPS将棋」に敗れた。手数は102手で、消費時間は三浦八段が3時間59分(残り時間1分)、GPS将棋が2時間7分(残り1時間53分)。全五局の対戦成績は、コンピュータ側の3勝1敗1分となりプロ棋士側の負け越しが決まった。
終局後の会見でGPS将棋の開発チーム、チームGPSの金子知適氏は「本日は、東大駒場にある600台以上のコンピュータを使った特別なプログラムを用意しました。無事に動いてほっとしております」と、大規模なシステムが大きな問題もなく終局を迎えたことについて言及し、安堵の表情を浮かべていた。そして、三浦八段は「どこが悪かったのか正直よくわからない。GPS将棋の強さはわかっていたつもりですが、付け入る隙がなかった」と悔しさを滲ませ、「人間はもうコンピュータに勝てないのではないか?」という質問には「まだまだ強い棋士がおりますので」と答えていた。