Hybrid Memory Cube

Hybrid Memory Cubeコンソーシアムは4月2日(米国時間)、次世代メモリ技術「Hybrid Memory Cube (HMC)」の標準規格に関して合意に至ったと発表した。開発をはじめてから17ヶ月という短時間での成果となる。Hybrid Memory Cube技術はネットワークからHPCまで、幅広い分野で活用される見通し。

今回こうした新しい規格が策定された背景には、従来のメモリアーキテクチャ(DDR3)では、今後必要とされる性能を満たすことができなくなってきたという事情がある。次世代のネットワークアプライアンスやHPCに要求されるメモリ帯域は、現在の技術を延長させるだけでは実現することができない。これを解消するためにHybrid Memory Cubeが開発された。

HMCはメモリダイを8枚重ねることができるようにしたような構造を持っており、メモリダイ間の通信速度がきわめて高速。メモリダイは制御用の論理チップの上にさらに載る構造になっている。アクセス速度の高速化を実現しつつ、消費電力は削減されているという特徴がある。2013年の後半にはHybrid Memory Cube技術を活用したメモリが出荷される見通しで、当面はHPCや高性能ネットワークアプライアンスで活用されるものとみられる。