現役プロ棋士にとって初の敗北となった佐藤慎一四段

5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「第2回将棋電王戦」の第二局・佐藤慎一四段 VS ponanzaの対局が30日、東京・将棋会館で行われた。

第二局は、30日20:03、佐藤四段が第22回コンピュータ将棋選手権4位、オンライン対局サイト将棋倶楽部24で人類が作った最高レーティングを更新したponanzaに敗れ、全五局のうちプロ棋士側が1勝、コンピュータ側が1勝という戦績となった。手数は141手で、消費時間は佐藤四段が3時間59分(残り1分)、ponanzaが3時間31分(残り29分)。現役のプロ棋士が、コンピュータに公式の場で敗れるのは史上初のこと。

終局後の会見でponanzaの開発者・山本一成氏は「何度も読み筋をはずされてずっと苦しい将棋でした。最後の最後に逆転することができました。将棋連盟にこんなに強い人がたくさんいるんだと思いました」と対局を振り返り、佐藤四段は「序中盤、ミスをしてしまい、途中はやれるかなと思える局面もありましたが、最後に大きなミスをしてしまいました。負けたのは自分の実力なので仕方がないです」と悔しさを滲ませた。

4月20日(土)まで開催される「第2回将棋電王戦」は、第22回世界コンピュータ将棋選手権で好成績を挙げた上位5チームの最強コンピュータと、現役のプロ棋士5人による史上初の団体戦。1日1組の対戦で全五局を実施し、結果3勝した方が勝者となる。持ち時間は人間側、コンピュータ側ともに4時間。第三局は4月6日で、船江恒平五段 VS ツツカナの対局となる。