群馬ヤクルトはこのほど、業務委託契約(一部パート契約)を締結している販売員「ヤクルトレディ」約700人を4月から順次、正社員化すると発表した。

ヤクルトレディは、個人事業主として同社と業務委託契約を結んでいるが、本人の希望に応じて順次、正社員化する。給与は完全歩合制から一部固定給となり、平均年収は約150万円から約200万円にアップする。また、社会保険などについても適用されるという。これに伴い、同社の人件費は現在の約10億円から約12億円に増加する。

同社は併せて、宅配業務に使用しているガソリンオートバイについて、全て超小型電気自動車(以下、EV)「COMS(コムス)」(トヨタ車体)に切り替えると発表。同社は1999年よりEVのテスト導入を開始し、以降、現在までに約200台のEVを宅配業務で使用している。2012年7月には、「COMS」の新型車発売を受けて100台の入れ替えを終了。今回の切り替えにより、500台までの拡大を予定している。

新型「COMS」は、CO2排出ゼロ、低走行音などの特長はそのままに、旧型「COMS」と比較して、LCA(ライフサイクルアセスメント:製品のライフサイクル全体での環境影響を定量的に評価する手法)を約10%低減した環境負荷の少ない車。従来オートバイで行なっていた宅配業務を、ルーフとキャンバスドアを備えた「COMS」に切り替えることで、悪天候時にも安全な労働環境の提供が可能になるという。

トヨタ車体の超小型電気自動車「COMS」(出典:群馬ヤクルトWebサイト)

同社は、「ヤクルトグループのコーポレートスローガンである"人も地球も健康に"の実践を目指し、群馬県全域で労働環境の改善と宅配業務におけるCO2のゼロエミッション化に向けて取り組んでいく」としている。