米Bloombergの1月24日(現地時間)の報道によれば、中国のLenovo Groupがモバイル部門の強化に向け、BlackBerryの開発・製造などで知られるカナダのResearch In Motion (RIM)の買収を検討しているという。

これはスイスのダボスで開催されている世界経済フォーラム(World Economic Forum)において開催されたインタビューでLenovo CFOのWong Wai Ming氏が認めたもので、「われわれはあらゆる可能性を模索しており、RIMやその他多くが候補となっている」とコメントしたという。

目下BlackBerryのシェア下落で経営危機が取り沙汰されているのはRIMだが、一方でLenovoもまた将来的なPC市場の低迷を警戒しており、現在のPC市場での勢いを利用してモバイル事業での展開強化を進めていこうと考えている。RIMを含む同分野の競合企業買収を検討しているのも、その展開の一環となる。すでに買収に向けたチームを内部で編成しRIMへの交渉を行っているほか、戦略提携、ジョイントベンチャーの設立など、さまざまなオプションを模索しているようだ。だが実際の時期や見込み等についてはコメントを避けている。

Lenovoの携帯電話事業の現状だが、主に中国をターゲットに端末供給を行っており、現時点で先進国のスマートフォン市場には食い込んでいない。また本拠地である中国のスマートフォン事業においてもSamsungやNokiaといった携帯大手のほか、HuaweiやZTEといったモバイル事業専業メーカーらの後塵を拝しており、事業強化が必要になっている。実際にRIMや欧米の政府機関が買収を承認するかは不明だが、スマートフォンの主戦場が新興国に移りつつあるなか、非常似興味深い話題だ。

Lenovoが中国で展開しているIntel Atomプロセッサ搭載スマートフォンの特別モデル