滋養強壮剤をお湯割りにすると飲みやすくなるらしい

急に寒くなったせいか、風邪をひいてしまった。薬とともに滋養強壮剤を飲むと早く治る気がするが、味が濃くて飲みにくい。また、冷たいので発熱時に飲むとゾクッとするのも苦手だ。

何か飲みやすい方法はないかとネットで調べたところ、滋養強壮剤のお湯割りがはやっているという。これなら飲みやすいしお湯なので体も温まりそうだ。

ところで、滋養強壮剤も多種多様。どの商品がお湯割りに適しているのか、いろいろと試してみることにした。

滋養強壮剤は食後に飲もう

滋養強壮剤の予備知識がないので、ドラッグストアの薬剤師さんに女性でも飲みやすいものをいくつかチョイスしてもらった。ただ、「風邪薬とともに飲むのはいいですけど、1日1本の用量は守ってくださいね」とのことだ。

また、薬剤師さんによると、滋養強壮剤には、指定医薬部外品と第2類医薬品がある。後者の場合は食後に服用したほうがよいらしい。あと、風邪などで食欲がないときは牛乳を飲むだけでもいいそうだ。

まずは指定医薬部外品から試してみよう。ネットの情報だけでは配合割合がわからなかったので、1対1で割ることにした。

まず初日はこれから。
●ルル滋養内服液(第一三共ヘルスケア:30mL・実売価格398円)
ニンジンエキスやローヤルゼリー、漢方成分である当帰(トウキ)や、ビタミンB類などが配合されている。風邪などの発熱で体がだるいときに効果があるようだ。

生薬が配合されているからか、やや茶色がかった色をしている

お湯割りにするとホットレモンのような色合いに

中身はやや茶色がかった黄色の液体。ニンジンのようなにおいがし、甘みがつけられている。お湯で割るときれいなレモン色になり、香りはやや薄まった。甘みもおさえられたが、なぜか口の中に酸味が残る。ホットレモンを飲んだあとのような感じだ。

まだ体がだるい。2日目はこれ。
●ベンザ滋養液(武田薬品工業:30mL・実売価格498円)
ビタミンCとニンジンエキスやカンゾウエキスなど、6つの生薬を配合。発熱で体力を消耗したときの栄養補給に効果的とのこと。

オレンジ色であまり濃くない

お湯割りにするとほとんど味はしない

開封すると、かんきつ系のすっきりした香りがした。原液でも濃さは感じられないが、やや生薬独特の香りがする。お湯割りにしてもこの香りは残っていた。元の味が濃くないからか、お湯割りの味はほとんどしない。白湯(さゆ)にすっきり感が加わったような味わいだった。

第2類医薬品の滋養強壮剤も試す

3日目。治りかけている気もするが、手元に残っているので、続けて第2類医薬品の滋養強壮剤を試してみた。

●新ゼリアスV10(ゼリア新薬工業:50mL・実売価格598円)
化粧品のようなパッケージが印象的。コンドロイチン硫酸エステルナトリウムなど、13種類の薬効成分が配合されている。発熱時にも効果はあるが、妊娠授乳期などの場合の栄養補給にも効果があるそうで、女性向きの商品のようだ。

コーヒーのような色合い

色のイメージの割に味は濃くない

原液はコーヒーのような色だが、栄養ドリンクのような香りがする。味はそれほど濃くない。お湯で割ると味も薄まってしまい、のど飴をなめながらお湯を飲んだときのような味がした。原液のままでも飲みやすいので、そのまま飲んだほうがよかったかも。

●ユンケル黄帝液L(佐藤製薬:30mL・実売価格840円)
ユンケル黄帝液の女性向け商品。シベットチンキや西洋サンザシ乾燥エキスなど、聞きなれない名前の成分が多数配合されている。発熱以外にも、肉体疲労などに効果があるらしい。

苦そうな色をしているが効果はありそう

お湯で割るとにおいがマイルドになった

原液は漢方系のにおいが強い。苦みはそれほどではないが、口の中に生薬独特の味わいが残る。お湯割りにするとにおいがマイルドになり、甘みが感じられた。滋養強壮剤を飲みなれていない人には、お湯割りの方がいいかもしれない。

●カコナールII(第一三共ヘルスケア:45mL×2本・実売価格798円)
葛根湯(かっこんとう)にハチミツとショウガを加え、飲みやすくしたもの。この商品は1日2回飲むタイプ。ひきはじめの風邪や頭痛、鼻かぜだけでなく、肩こりにも効果があるようだ。

チョコレートのような色が特徴

見た目はココアのようだ

透明感はなく、チョコレートを溶かしたような色合いが特徴。そのまま口に含むと、葛根湯独特の苦みとハチミツの甘さが一度に押し寄せてくる。この味わいは、お湯割りにするとややマイルドになった。

これだけいろいろな滋養強壮剤を試したおかげで、風邪はだいぶよくなった。やはり、風邪薬+滋養強壮剤の組み合わせは効果があるようだ。

ショウガパワーで体が温まる!

寒い。風邪が治ったと思って油断していたら、ぶり返してしまった。また、例のごとく、滋養強壮剤のお湯割りを試す。お湯割りといえば、焼酎のお湯割りに梅干しを入れて飲むのが私の常だが、薬剤師さんに「滋養強壮剤とお酒を一緒に飲むのは危険」と言われたので絶対やめておこうと思う。

●ゼナジンジャー(大正製薬:50mL・実売価格980円)
さて、前回買った滋養強壮剤に残っていたのが、「ゼナジンジャー」。その名の通り、ジンジャー=ショウガ(ショウキョウチンキ)が配合されているので、体が温まりそう。

オレンジに近い鮮やかな黄色

ジンジャーティーのように飲みやすい

コップに入れると、ショウガのすっきりとした香りとともに、ほんのり甘い香りが漂ってくる。甘みが強めなので、滋養強壮剤をあまり試したことがない人にも飲みやすそう。一口ペロリと味見をしたが、甘草エキスや当帰(トウキ)エキス、芍薬(しゃくやく)エキスなど、漢方薬でもおなじみの成分が多数配合されているものの、苦みは感じられなかった。

お湯割りにすると、自然な甘みが感じられ、ジンジャーティーのように飲みやすい。薬ということを忘れておいしく飲みほしてしまった。甘いものが好きな人は、ゼナジンジャーの割合を多めにしてもいいかもしれない。

そんなこんなで体調もすこぶるよくなった。

滋養強壮剤をお湯割りにすると、ネットでの評判通り、全体的に飲みやすくなるので、薬や滋養強壮剤は飲みにくいというイメージがある人にこそ試してほしい。

何かと忙しい年末、風邪をひいても仕事を休めず、つらい思いをしている人は、ぜひオススメだ。