Freescale Semiconductorは9月11日、32ビットマイコン「Qorivva MPC5643L」が、第三者認証機関であるexidaより国際標準化機構(ISO)のISO 26262機能安全規格の認証を取得したと発表した。これにより、同規格に準拠した機能安全システムが容易に開発できるようになると同社では説明している。

「MPC5643L」は、Power Architectureをベースとしており、電動パワーステアリング、アクティブサスペンション、アンチロックブレーキシステム、レーダベースの先進ドライバアシスタンスシステム(ADAS)など、高度な自動車機能安全を要求する車載アプリケーションで幅広く利用することができる。あらゆるレベルの自動車機能安全度水準(ASIL)に対応しており、最も厳格なレベルのASIL Dにも対応している。

また、同社のSafeAssureプログラムに組み込まれており、マイコン、センサ、アナログICの幅広いソリューションセットと、トレーニング、安全関連ドキュメント、技術サポートといった機能安全アプリケーション設計のサポートが提供される。

ISOによると、機能安全とは、電気/電子システムの誤動作に起因する危険要因から過度なリスクが生じない状態を指す。ISO 26262は、車載システムを対象としており、ハードウェア、ソフトウェア、統合性、開発プロセス、生産プロセスなど、10個のカテゴリで構成されている。「MPC5643L」は、そのような機能安全システムの一構成要素となるため、慎重に検査項目から見極められ、適用可能と考えられるISO 26262の要件をすべて評価したという。

なお、「MPC5643L」は、同社の長期製品供給プログラム(Product Longevity Program)の対象となっており、最低15年間の供給体制が保証される。同製品は現在出荷中。

ISO 26262機能安全規格の認証を取得した32ビットマイコン「Qorivva MPC5643L」