米Microsoftが7月19日 (現地時間)に発表した2012年度第4四半期(4-6月)決算は、売上高180億5900万ドル(前年同期比4%増)で、最終損益が4億9200万ドルの損失(1株あたり0.06ドル)だった。1986年の上場以来初めて四半期決算が赤字に落ち込んだ。ただし、これは2007年に買収したインターネット広告会社aQuantiveの評価損として62億ドルを計上したためで、パソコン販売が低迷する中で主要事業は最近の数四半期の勢いを維持した。

赤字の要因には、aQuantive買収に伴う「のれん代」の減損処理のほか、Windowsアップグレードプログラムの繰延収益5億4000万ドルが含まれる。これらの影響を除いた非GAAPベースだと売上高は185億9900万ドル、営業利益69億2500万ドル、1株あたり利益0.73ドルになる。前年同期比で、それぞれ7%、12%、6%の増加だ。

エンタープライズ向け製品の堅調な伸びが続いており、Server & Tools部門が売上高50億9200万ドルで前年同期比13%増、Microsoft Business部門が62億9100万ドルで同7%増だった。

Windows & Windows Live部門は売上高41億4500万ドルで、前年同期比13%減。Windowsアップグレードプログラムの繰延収益に加えて、秋のWindows 8登場を前にした買い控えも起こり始めている。

Online Services部門は売上高7億3500万ドルで前年同期比8%増。米国におけるBingのシェアが15.6%(6月)に伸びた。Skypeが加わったEntertainment & Devices部門は17億7900万ドルで同20%増。Xbox 360が米国で18カ月連続のコンソール売上げトップを続けている。

2012年度通期 (2011年7月-2012年6月)では、売上高737億2300万ドル (前年同比5%増)、営業利益217億6300万ドル(同20%減)、1株あたりの利益は2.00ドル(同26%減)。非GAAPベースだと、売上高742億6300万ドル、営業利益284億9600万ドル、1株あたりの利益2.78ドルで、それぞれ前年度から6%増、5%増、5%増だった。

今後の見通しについては、2013年度通期 (2012年7月-2013年6月)の営業費用を303億-309億ドルと予測する。