2012年6月18日より、NPO法人コンティニュア・ヘルス・アライアンス(Continua Health Alliance)日本地域委員会、NTTレゾナント株式会社、株式会社エー・アンド・デイ、シャープ株式会社の1団体3企業の連携で、クラウド型健康管理サービス「gooからだログ」に新たなサービスが加わりスタートする。これに先立ち、6月15日、東京芝浦のNTTレゾナント本社でブリーフィングが行われた。

Continua対応の新機能を追加

同サイトは、ダイエットの成功や健康管理のための記録型ダイエット・ヘルスケアコミュニティサービスを展開。体重や摂取カロリー、ウォーキングの距離や睡眠時間など、160種類を超えるデータ項目を無料で記録することができる。

わかりやすいグラフ、目標・目的ごとに仲間が集まるコミュニティ、データの公開機能などを通じて、継続的にダイエットや健康管理に取り組むことができるとあって、現在、約50万人が登録しているという。

今回、これに一般消費者向けでは業界初となるContinua規格対応体組成計と、Continua対応のAndroidスマートフォンなどの連動によるContinua対応の新機能が加わることになった。

Continuaの展開イメージ

健康データをパソコンやサイト上で管理できる

まずは、国際規格「Continua(コンティニュア)」を推進するNPO法人コンティニュア・ヘルス・アライアンス日本地域委員会 日本地域技術分科会副委員長の足立克己氏から、同アライアンスの取り組みについて説明があった。

同委員会は、「予防的健康管理」「慢性疾患管理」「高齢者の自立的生活」の3つの領域でパーソナル・ヘルスケアの質的向上をめざしており、全世界で220社超、日本でも30社以上が参加している。

体重計や血圧計、体組成計など、異なる機器、異なるメーカーの健康管理機器で計測したデータを自動的にパソコンに無線で転送し、一括管理できる通信規格の普及を進めている。パソコン上でさまざまな健康データを集約、一元管理でき、家庭や職場で日常的な健康管理を簡単に行えるようにするのが目的という。

日本はこの分野で先進的な役割を担っているとのことで、足立氏は今回の「gooからだログ」でのBtoCへの取り組みに期待を寄せている様子だ。

コンティニュア・ヘルス・アライアンスの足立克己氏

また、エー・アンド・デイ 営業本部メディカル事業推進部の尾崎忍部長は、昨年12月より「gooからだログ」と連携できる血圧計に続く、一般消費者向けContinua規格対応の体組成計「UC-411PBT-C」を新たに発表した。

同製品は障害のない場所で100メートルまで通信可能なBluetooth Class1を内蔵。体重や体脂肪率を測定後、自動的に測定日時や測定値をパソコンやスマートフォン、携帯電話に転送、「gooからだログ」に記録されるという。

測定単位は50グラム単位と高精度で、体重、体脂肪率、基礎代謝、筋肉量、水分量、BNIを測定、表示する。

また、登録人数は5人、ゲスト測定モードのほか、測定者自動認識機能が付いており、わずらわしい手入力から開放され、健康データの管理が可能になるという。

なお、同製品はEコマースの「NTT-X Store」で購入できるとのことだ。

エー・アンド・デイの体組成計

測定データの幅を拡大

NTTレゾナント コマース部門部門長兼サービス部門担当部長の槙山啓朗氏は、「gooからだログ」の新サービスについて説明した。

同サービスは、昨年12月よりContinua規格に対応してきたが、対応する測定器は血圧計にとどまり、データの自動転送もパソコン経由に限られていた。しかし今回、Continua対応機器連携ラインアップにエー・アンド・デイの体組成計が加わったことで、Continua対応アプリケーションを体組成計にも対応させたという。

これにより、体重、体脂肪率、筋肉量、水分量、測定時刻など、自動転送される測定データの幅も広がったというわけだ。

さらに、パソコンだけでなく、新たにAndroidスマートフォン向けのContinua対応アプリケーションを提供することで、測定データを瞬時にスマートフォンにグラフ化し、確認ができることになった。

今後は、歩数計、活動量計、血糖値計、体温計などの対応デバイスの拡充、NFCなどのほかの通信規格やionsなどのOSにも対応していき、さらに専門家や医師などによるアドバイスや相談などの付加価値のフィードバックにつなげていきたいとした。

「gooからだログ」PC画面

「gooからだログ」スマートフォン画面

最後に説明を行ったのはシャープ 研究開発本部健康システム研究所第一研究室主任研究員で理学博士の和辻徹氏。

シャープではContinuaとFeliciaに対応したミドルウェアを開発し、これにより対応機器から無線でデータを自動的に取得、記録を可能にした。さらにAndroid標準インターフェースを装備することで、クラウドサービス用アプリケーションと容易に連携できるようになったという。

シャープ製のミドルウェアがあれば、Continuaに対応した健康機器から測定データを無線で自動的にスマートフォンで受け取ることができるわけである。なお、同ミドルウェアを搭載したAndroidスマートフォンの第一弾が「SH-07D」で、今後順次対応させていく予定とのこと。

シャープの和辻徹氏

「gooからだログ」の新サービスは6月18日よりスタートする。

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