ユビキタスは5月8日、著作権保護デジタルコンテンツをインターネット上での視聴を可能にする新規格「DTCP+」対応ソリューションを提供すると発表した。
DTCP+対応ソリューションは、著作権保護付きコンテンツなどをホームネットワーク上で視聴する際に必須となるDTCP-IPコンテンツ保護ソリューション「Ubiquitous DTCP-IP」のバージョン1.4に当たるもので、ユビキタスは対応させるために必要な追加のソフトウェアライブラリを提供していく。
DTCP-IPは、DLNA(Digital Living Network Alliance)が定める著作権保護付きのデジタルコンテンツを伝送するための技術規格であり、新規格の"DTCP+"は2012年1月に発表された。同規格に対応することにより、これまで自宅内LANなどホームネットワーク内に限定されていた著作権保護付きデジタルコンテンツのデジタル機器間でのストリーミング視聴やネットワークHDDへのコンテンツムーブ(移動)を、インターネットを介して外出先のスマートフォンやタブレット機器などのモバイル機器、車載ディスプレイ機器まで広げられる。
DLNA対応機器は、2009年に全世界で2億8100万台を突破しており、2014年には11億台を突破すると、同規格の普及/標準化推進団体のDLNAは予測する。DTCP+が加わることで、ホームネットワークという枠を超え、場所による制約のない新たなエンターテインメント体験が実現できるようになり、機器への実装ビジネスはさらに拡大すると、ユビキタスでは見ている。
「Ubiquitous DTCP-IP」は、DTCP-IPに対応したホームネットワークデバイスを開発するためのソフトウェア開発キット(SDK)で、DLNAガイドラインに対応したDMP(Digital Media Player)やDMS(Digital Media Server)を開発する際に、同SDKを利用することで、著作権保護されたコンテンツの配信・再生ができるようになる。
DTCP-IPは、これまで国内を中心に普及してきたが、近年、欧米のケーブル放送事業者などからも、プレミアムコンテンツの著作権保護技術として注目されている。ユビキタスでは、今後のモバイル機器との連携の重要性も併せて、今年度後半から国内に加え、海外のAV機器および放送系STB関連メーカーからも採用されると見て、「DTCP+」も含めたビジネス獲得を目指してくという。