日産自動車はこのほど、EV(電気自動車)タクシーと従来車タクシーの相互利用を行う「EVタクシーシェアのりば」の実証実験を行うと発表した。全国初の試みとして、済生会横浜市東部病院タクシーのりばで運用する。

EVカーは、走行中の排出ガスがゼロであり、低騒音、低振動、低重心による快適な乗り心地、優れたランニングコストなどの特徴があるため、タクシーでの利用が見込まれる。しかし、航続距離や充電時間の問題から、従来車のタクシーに比べ営業機会の面で不利という問題がある。

これを解決する方策として行われるのが今回の実証実験。EVタクシー専用の待機所を設けた「EVタクシー シェアのりば」を設置し、EVタクシーと通常のタクシーが交互に利用(シェア)する。通常のタクシーのりばのほかにEVタクシーの専用のりばを設置するスペースがない場合や、EVタクシーの台数が少ない場合にも設置が可能となるメリットがある。

この実証実験は100台のEVタクシー導入をめざす「かながわEVタクシープロジェクト」と日産自動車がリードしてすすめるプロジェクト「ヨコハマ モビリティ プロジェクト ゼロ(YMPZ)」のジョイント活動として行われ、4月18日からスタートする。参加するEVタクシーは6台。EVタクシーの利用客からアンケートを収集し、乗務データとともにその有効性を検証する。