俳優の市原隼人と成宮寛貴が12日、東京・渋谷のNHKで行われたBS時代劇『陽だまりの樹』の完成試写会に出席した。

左から成宮寛貴、市原隼人　拡大画像を見る

『陽だまりの樹』は、漫画家・手塚治虫が自らのルーツを描いた同名漫画が原作のドラマ。幕末から明治維新という大変革の時代を背景に、義に生きた武士・伊武谷万二郎(市原隼人)と情に生きた蘭方医の手塚良庵(成宮寛貴)という対照的な2人の若者の成長を描く。市原と成宮のほかに、2人が劇中で思いを寄せる善福寺の娘・おせきを黒川芽以、良庵の妻・おつねを大塚シノブ、万二郎が敬愛する水戸藩士の藤田東湖を津川雅彦がそれぞれ演じている。

同ドラマで初めて武士を演じた市原は「所作も表現の仕方が異なり、発見の毎日です。殺陣はすごく楽しくて、普段のお芝居の間合いと緊張感が違いますね」とやりがいを感じている様子。一方の成宮は「良庵は女にだらしなく、甘えん坊でつかみどころがないキャラクター。難しさもありますが楽しんでいます」と役柄を解説した。また、成宮が「万二郎と良庵は、なかなか自分の到達点に行かなくても諦めません。日本は今すごく大変な時期。この作品を今の日本で放送できることは意味のあることだと思っています」と東日本大震災が発生して1年が経ったことについて触れると市原も「相手のことを大事にできる作品なので、もっと日本が"和"になり笑顔で一丸となっていただけるような作品に必ずしたいです」と熱い思いを言葉にした。

市原と成宮は同ドラマで初共演。お互いの印象を聞かれ、「ユーモアがあって常に新鮮です。一緒にいると楽しませてくれて居心地がいいですね」と市原が話し、成宮も「すごく真面目で、声もでかいし、ギリギリまであきらめない。それはわがままというよりこだわり。市原隼人という役者はこだわりの男だと思いますね」とそれぞれの印象を語っていた。

『陽だまりの樹』は、BSプレミアムで4月6日(毎週金曜 20:00～20:43 全12回)より放送スタート。