女優の原田知世と俳優でタレントの大泉洋が28日、東京・渋谷のシネクイントで行われた映画『しあわせのパン』の初日舞台あいさつに出席した。

映画『しあわせのパン』の初日舞台あいさつに出席した大泉洋、原田知世、三島有紀子監督(左から) 拡大画像を見る

映画『しあわせのパン』は、東京から北海道の月浦に移り住み、湖が見渡せる丘の上でパンカフェ「マーニ」を始めた夫婦のとある1年の物語。水縞くん(大泉洋)がパンを焼き、りえさん(原田)が料理を作るカフェには、北海道から出られない青年トキオ(平岡祐太)や硝子作家のヨーコさん(余貴美子)ら、日々様々なお客さんがやってくる。それぞれの季節に様々な想いを抱いて店を訪れた彼らの"しあわせ"とは? そして彼らを見守る夫婦に訪れることとは?――というストーリーで、全国公開中。

原田は「この作品に長く関わってきたので、思い出がいっぱい。月浦の人々や食べ物からたくさん栄養をもらって、その栄養がそのまま映画に入っているので、皆さんに幸せが広がれば」と感慨深げ。大泉は「(主演の)『探偵はBARにいる』よりお客さんが入ってるって聞いたんだけど、どうなの?」と複雑な心境を明かしながらも、「大作じゃないけど、ゆっくり楽しんで欲しい」とアピールした。舞台あいさつには、脚本も手掛けた三島有紀子監督も出席し、「毎日楽しかった。夫婦が向き合うシーンの撮影の時は、2人のこの瞬間を撮る為に、映画を撮ってるんだと思いました」と夫婦役の2人を称賛。イベント中は、大泉にヒット祈願の"カンパーニュ"型のくす玉が直撃するハプニングや、上映前にも関わらずネタバレをしてしまった大泉が「安心して見られるでしょ! 謝る気無いよ」と開き直るなど、終始会場は笑いに包まれていた。

撮影は大泉の地元・北海道で行われ、原田は「月浦は美しくて、全然飽きなかった。長崎出身なので、雪景色には感動しました」と話し、「北海道の皆さんの見つめる目が、情が深くてあったかくて。『皆さん、大泉さんの親戚ですか?』って感じでした」と笑顔で撮影を振り返ると、大泉は「東京だと多少ちやほやされるんですが、北海道だと『まぁ、アンタ綺麗な嫁さん連れてきて』みたいな感じなんですよね」と照れ笑い。また、自他共に認める"雨男"という大泉は「この映画の撮影の時は、雨が降らなかったんです。"晴れ女"の知世さんとお仕事をして体質まで変わっちゃいました」と笑わせ、「15年前の大学時代に、知世さんが北海道にいらしてて、突撃取材で一緒に写真を撮ってもらったんです」と原田との思い出を告白。そんな原田と夫婦役を演じたことに感激の面持ちだったが、「事務所がバカだから、"オレの知世"って書いてあるその写真を見つけてきて、テレビで公開しちゃったんです。今日は知世さんに会いづらかったですよ!」と恥ずかしがると、原田は「(テレビの)放送後、大泉さんからメールが一切来なくなって……。ショックだったんだなぁと思ってました」と微笑みかけていた。