東日本大震災以降、消費の低迷が心配されていたが、実は高級ブランドや高級おせちはバカ売れなのだという。女性セブン1月19日・26日号では、2011年6月から6カ月連続で高額品部門の売り上げが平均前年比4%アップした高島屋広報IR部のコメントを、以下のように紹介している。

「高額品は通常、株価の上昇に比例して伸びるのですが、今は反比例。おそらく、震災直後の買い控えの反動と、“本当に欲しい物を買って心を満たしたい”と考えるお客様が増えているようです」

また、1月5日の日経トレンディネットの報道によると、ディスカウント店とは異なり大人をターゲットとし、高感度なショップの多い「ルミネ有楽町店」も連日賑わいを見せているそうだ。

ルミネ有楽町店

同誌によると、開業3日間で約20万人が来店し売り上げは4億5,000万円に達し、さらに「初年度目標の200億円超えに手応えを感じている」のだという。

「いいものは評価される」という時代ではあるものの、この好調ぶりについて、「中の人」はどう捉えているのだろうか?

ルミネ有楽町店営業部の丑田美奈子さんによると、

「安ければ売れる、という買い方がバーゲンであっても見られなくなった。お客様は、本当にほしいもの、ここにしかないものをよく吟味して買っていかれる。例えば価格が高くてもずっと使えるミンクの毛皮などの高額商品が売れたり、各ショップの限定商品などの有楽町店にしかないものなども問い合わせが多いです。また、クリスマスに実施した『大切な人に手紙を贈ろう』というイベントが大盛況だったことからも、“意味のある消費”がされていることを感じる」

とのこと。“意味がある消費”とは? 丑田さんは、

「ただ安いから、流行っているからでなく、どういう背景がある商品なのか(職人のこだわりや質の良さ、どういう想いで作られた商品・施策なのか)をしっかり聞いて下さるお客さまが多い」

と話す。それは贈り物に限った話ではなく、自分で使うものに対してもそうだというのだ。

そして、これからはどんな消費が来るのか。丑田さんは「よく考えられた、意味がある消費が一層進行する」と予想する。そして、具体的にどんな商品が売れるのかについては「作り手の想いなどのストーリーがある商品やアート要素の強い商品、チャリティ的な切り口の商品が売れるのでは」とみている。

【関連リンク】

ルミネ有楽町店