米Appleが複数のUI特許を一気に取得したことが話題になっている。1月3日(現地時間)に米特許商標庁(USPTO)のサイトに公開された内容には、iPhone等でお馴染みのリスト編集UI、iPod shuffleのUI、さらには旧iPod classicスタイルの携帯電話を利用したビデオ会議UIまで、さまざまなUI関連特許が提示されている。
同件については、Patently Appleの「Apple Wins an Original iPhone Patent for Editing Lists and More」「Apple Wins a Classic Patent for a Video Conferencing iPod Phone」「Apple Wins Patents for 3D Camera Direction in Motion, MagSafe Connectors and Two Industrial Designs」の3つの記事が詳しい。
すべてが画面へのタッチ操作で行われるiPhone、iPod touch、iPadにおいて、従来まで複数のキーやマウスを組み合わせて行っていた作業をシンプルな操作体系にまとめるのは容易ではない。特に複数のリストや項目が並ぶメニューにおいて、マウスでいう「右クリック」操作メニューのような複雑な操作のタッチスクリーンでの実現は難しく、Appleを含め、さまざまなベンダーが現在も効果的なUI開発に取り組んでいるのが現状だ。今回特許として認められたAppleのUIは、例えばMobile Safariのブックマークなどにおいて、「選択」だけでなく、リストの「追加」「削除」「変更」まで、いわゆる「編集」作業を可能にする一連の仕組みを網羅している。詳細については特許番号「8,091,045」の「System and method for managing lists」を参照してほしい。
このほか、iPod shuffleに関するUIやデザインの特許、そしていまでは過去のものとなるが、iPod classicのような形状のiPod Phoneにおいてビデオ会議機能を実装したUIのサンプルなど、Appleが以前から温めていたアイデアが垣間見られる(後者の特許の申請日は2006年であり、世間一般にはiPhoneそのものが認知されていない)。このほか、Thunderboltを利用したCinema Displayとそのインタフェース、Final Cut ProのツールUIのデザインなどが、1月3日付けで認められた特許の中で紹介されている。