福島県は13日、福島第一原子力発電所事故を受けた、「20km圏内からの避難」と「計画的避難区域からの避難」について、避難行動のモデルケース別の3月12日から7月11日までの外部被ばく線量の試算を発表した。

これによると、外部被ばく線量が最も大きかったのは、計画的避難区域の飯舘村内で避難開始までの線量が最大になる領域から、6月21日10時から福島市役所飯野支所に移動した場合の19ミリシーベルトだった。

避難行動のモデルケース別外部被ばく線量の試算では、避難行動について、実際の避難場所等を参考に18例のモデルケースを作成。初期の居住場所としては、市町村ごとに、(a) 当該市町村の役場、公民館などの公的な場所、(b)避難開始までの線量が最大となる領域、の2つの場所を仮定。適当な公的場所が20km圏内もしくは計画的避難区域に含まれない場合は、(b)のみの試算とした。

これによると、外部被ばく線量が最も大きかったのは、計画的避難区域の飯舘村内で避難開始までの線量が最大になる領域から、6月21日10時から福島市役所飯野支所に移動した場合の19ミリシーベルト、次いで、計画的避難区域の飯舘村内で避難開始までの線量が最大になる領域から、5月29日10時から福島市役所飯野支所に移動した場合の17ミリシーベルト。

また、浪江町内の計画的避難区域内で避難開始までの線量が最大になる領域から、3月23日10時から安達体育館に移動した場合は13ミリシーベルト。

モデルケースでは、この3つのケースの積算外部被ばく実効線量が10ミリシーベルトを超えた。

避難行動のモデルケース別の外部被ばく線量の試算