台湾Digitimesの11月25日(現地時間)の報道によれば、今年末より製造出荷が開始される予定の台湾TSMCの28nm製造プロセスについて、当初は出荷状況が非常にタイトになることが見込まれるという。こうした状況の改善にはまだ半年ほど時間がかかりそうだ。

Digitimesが関係筋の情報として伝えることによれば、2011年第4四半期における売上全体の2%が28nm製造プロセスの製品が占めることになるという。これが2012年には10%にまで拡大する見込みで、半導体業界が全体に停滞傾向にあるなか、高まる最新プロセスの需要に応えていくことになる。28nmにおけるウェハの製造枚数は2011年末時点で月産2万で、これが2012年にはFab 15の稼働により月産10万枚ペースまで増加することになる。

なお、TSMCの28nm製造プロセスの顧客は現在Altera、AMD、NVIDIA、Qualcomm、Xilinxの名前が挙がっており、このほかBroadcom、LSI Logic、STMicroelectronicsなどが含まれている可能性があるという。PC向けでは最新のGPU製品が、携帯市場向けでは2012年に登場するSoCの多くで28nm製造プロセスの採用が見込まれており、製品のタイトな供給状況は2012年前半の製品計画に大きな影響を及ぼすことになるだろう。