オリコンのグループ会社で、WEB事業を展開するオリコンDDは3日、実際にサービスを利用したことがある人を対象とした「2012年度版顧客満足度ランキング : 医療保険部門(第3回)」を発表した。

調査は、2007年以降に医療保険に加入し、2010年以降に実際に病気・怪我などで保険金を受け取り、かつ、医療保険へ加入する際に選定に関与した、全国の20歳以上の男女を対象に、2011年8月24日~8月26日にインターネットで実施。8,797人から有効回答を得た。

医療保険会社を選ぶ際に重視した項目で多くの回答を獲得したのは、前回同様、「保険料」「保険プランの分かりやすさ/充実度」という結果となり、インターネット販売専門の保険会社などは、この点を重視した「特約や配当、解約返戻金を無くしたシンプルで安い保険プラン」で、契約者件数を大きく伸ばしている。

一方、「潜在的に利用者が医療保険に求めるものは何か」を調査したところ、「上記の重視項目とは真逆の興味深い結果が現れた」(オリコンDD)。

この調査では、回答者に医療保険会社の業績に直接結び付く「医療保険の継続意向(加入を続けたいか/機会があれば再度加入したいか)」を、10点満点で評価してもらっているが、その継続意向と各項目の評価の相関性を分析すると、最も相関性が高かったのは「会社・サービスの信頼性」、「病気・ケガ発生時の対応の早さ」であり、今回ユーザーが潜在的に求めたのは「保険会社の健全性」という結果となった。

2008年のサブ・プライムローン問題に端を発した金融不安により、国内でも保険会社が破綻していること、入院を含む医療費の毎年の増加、また、今年は東日本大震災や震災を要因とした福島原発での事故による放射能被害など、自分自身の健康について深く考えるきっかけが特に多い年でもあったことを考えれば、「ユーザーが保険会社の健全性について潜在的に感じたのは必然だったといえるであろう」(オリコンDD)。

今回総合1位を獲得したアフラック(アメリカンファミリー保険)は、「会社のサービス・信頼性」に加え、「病気・ケガ発生時の対応の早さ」、「保険金の受取額・支払いスピード」などの項目でも1位を獲得。「オーソドックスではあるが、そういった本来の医療保険に求められる項目の満足度が高かった企業が、今回は上位にランクインしている」(オリコンDD)。

「オリコン顧客満足度ランキング:医療保険」総合ベスト6 分析・コメント