JR西日本は4日、特急「くろしお」に使用する新型車両、287系特急形直流電車の概要を発表した。2012年7月以降の営業運転開始を予定している。
287系は、"北近畿ビッグXネットワーク"を構成する特急「こうのとり」「きのさき」などにも使用される車両。京都・大阪地区から和歌山・南紀地区を結ぶ特急「くろしお」用の新型車両では、従来のデザインも踏襲しつつ、現行の381系「くろしお」や283系「オーシャンアロー」のオーシャングリーンをラインカラーに取り入れた。最高運転速度は時速130km。オフセット衝突対策を施し、衝撃吸収構造を採用するなど、車体構造の強化と安全性の向上を図った。
特急「くろしお」用の287系は今後、6両編成6本と3両編成5本の計51両が投入される。6両編成の車両では、1号車の先頭部の半室がグリーン車に。グリーン車の全座席と、普通車の車両最前部・最後部座席にはモバイル用コンセントを設置する。また、女性専用トイレや車いす対応トイレ、多目的室など、車内の居住性を向上させる設備も設置されるとのことだ。