Nokia傘下のTrolltechは27日 (ノルウェー時間)、QtにWebKitの機能を統合したWebブラウザフレームワーク「QtWebKit」のWindows CE版を公開した。動作にはQt for Windows CEのほか、ソースコードを入手 / ビルドするためにgitクライアントとPerlが必要。

Windows CE版QtWebKitは、Qt 4.4 / WebKitベースのWebブラウジングテストツール。Qt 4.4のWindows CE対応版 (Qt for Windows CE) 公開時、2008年後半にリリース予定とされていたQtWebKitは、Safariにも利用されているHTML / JavaScriptエンジン「WebKit」の機能を、Qtの統一された外観と操作性で試すことができる。リリース記事が投稿された公式ブログ「Trolltech Labs Blog」では、いまだ開発中だが十分実用に耐えうる段階にあり、好みのWindows CE端末で試してほしい、としている。

同ブログが推奨する動作環境は、Windows CE 5以降。今回公開されたソースコードをビルドし、生成されたQtWebKit4.dllとQtLauncher.exeを所定の領域へコピーすることにより、Webブラウズが可能になる。ただし、Windows CEではプロセス1つあたりが使用できる仮想アドレス空間は原則32MB以下に制限されているため、画像やアニメーションを多数含むサイトを表示するときにはメモリが不足すると警告している。