NECは15日、ホームサーバクライアント・ソリューション「Lui」の第1弾製品を発表した。クライアントマシンとしては、PCリモーター「Lui RP」(RP500/1C)、「Lui RN」(RN700/1C)の2種類。Lui RPは持ち運びに最適なポケットタイプで、Lui RNは持ち運びやすく操作しやすいノートタイプ。Lui RPはNEC Direct価格4万9,980円、Lui RNは8万9,880円。発売は4月24日予定。

「Lui RP」(RP500/1C)

「Lui RN」(RN700/1C)

起動時画面では、サーバを遠隔操作する「リモートスクリーン」機能、データを交換する「ファイル転送」機能などを選択できる

PCリモーターLui RPとLui RNは、自宅のホームサーバPC「Lui SX」を遠隔操作するための専用クライアント。離れた部屋や外出先から自宅にあるLui SXの機能をそのまま利用できる。

起動時画面には、バッテリ残量やACアダプタ接続、現在の日時、ネットワーク接続状況や無線LANのON/OFF、電波の強弱などの各種情報を表示。サーバを遠隔操作する「リモートスクリーン」機能、データを交換する「ファイル転送」機能、Internet Explorerやゲームなどを選択できるようになっている。

ホームサーバPC「Lui SX」を遠隔操作する「リモートスクリーン」機能

リモートスクリーン機能では、ホームメニューの接続ボタンをクリックしパスワードを入力することで、サーバとの接続状況をステップ表示して接続する(事前に設定が必要)。実際には接続ボタンを押すとメールをサーバに送信。PCリモーターサーバボードがメールを受信するとマシンの電源をオンにして、ルーターのポートを自動開閉。機器の認証・接続・パスワード認証を行う。

またリモートスクリーン機能利用時は、回線速度にあわせて、サーバ側の転送データ圧縮率設定を4段階(無線LANの場合)で変更可能。有線LANでノートタイプLui RNを接続すると、高画質設定が可能になる(計6段階)。クライアント側では利用シーンにあわせて「PCモード」と「Movieモード」の2種類を用意。操作レスポンスを重視し、アプリの利用や閲覧にはPCモードを、ネットワークの速度変化による動画の戸切れなどを抑えたいときにはMovieモードを選択する。また、画質と操作レスポンスのどちらを優先するかを決める「画質/動き 優先設定」を5段階で設定できる。「PCモード」と「Movieモード」の変更、「画質/動き 優先設定」はキーボードで設定する。

「Lui SX」側とデータを交換できる「ファイル転送」機能

ファイル転送機能は、たとえば遠隔地のLui RP・Lui RNと、自宅のLui SXとの間でデータをやり取りしたいという場合に利用する。

Lui RP・Lui RNに接続したメモリーカードから自宅のLui SXへ、あるいは自宅のLui SX側からLui RP・Lui RNにデータを転送できるようになっている。転送にはFTPソフトのようなGUIで操作する。

「Lui RP」「Lui RN」ハードウェアスペック

Lui RNは気軽に持ち運べる軽量薄型デザイン。マグネシウム筐体と薄型追求のレイアウトの採用により質量が約650g(暫定値)、厚さ約15.8mm(最薄部)を実現。無線LAN利用時のサーバ連続接続時間は最大約4.6時間。画面は、コンパクト性と視認性を両立させた10.6型ワイド WXGA(1,280×768)のスーパーシャインビュー液晶(高輝度LEDバックライト)を採用。操作面では85キーボード(キーピッチ17mmスクエア、キーストローク2.5mm)、スティック型ポインタ(スクロールボタン付き)、独立したカーソルキー、閉じても見やすいLEDインジケーターを持ち、パームレストなしでも使いやすい薄型キーボードとなっている。

Lui RPは約250g(暫定値)と小型軽量を実現。無線LAN使用時でサーバとの連続接続時間は最大5.4時間。スライドタイプのため、文字入力やファイル操作などの操作時には開いたスタイル、Web閲覧や動画再生など閲覧時には閉じたスタイルで利用する。上部にインタフェースや操作部を集中。操作時にジャマにならないレイアウトとなっている。画面は高精細で高輝度な4.1型ワイドのスーパーシャインビュー液晶(高輝度LEDバックライト)を採用。

小型液晶でも使いやすいように、見たい部分だけを切り抜いて表示する画面モード「バーチャルスクリーン方式」と、画面全体をLui RPの解像度に圧縮して全体表示する画面モード「スケーリング方式」の2種類を備える。方式の切り替えもボタン1つで可能なほか、「バーチャルスクリーン方式」時にはカーソルキーやタップにより部分表示したい箇所の移動が行える。

キーボードは、通常のPCと同じQWERTYキーを搭載。カーソルキー、数字キーのほか、文書入力やURL入力でよく使う入力頻度の高いキーを独立配置している。また、小型端末でありながらminiUSBではなく標準タイプのUSBコネクタを持つなど、通常のPCと同等のコネクタ類を搭載している。

「Lui RP(RP500/1C)」 「Lui RN」(RN700/1C)
ディスプレイ 4.1型ワイド(WVGA) 10.6型ワイド(WXGA)
ポインティングデバイス タッチパネル スティック型ポインタ
無線LAN IEEE802.11b/g
有線LAN - 10BASE-T / 100BASE-TX
拡張性 USB 2.0×1、SDメモリーカードスロット×1、CFスロット(Type II)×1 USB 2.0×2、SDメモリーカードスロット×1、CFスロット(Type II)×1
本体サイズ 約142(W)×80(D)×22(H)mm 258(W)×199(D)×15.8~23.9(H)mm
本体重量 約250g(暫定値) 約650g(暫定値)
バッテリ駆動時間 最大約5.4時間 最大約4.6時間
OS Windows CE 5.0
付属品 タッチパネル用ペン、ACアダプタ リチウムイオンバッテリ、ACアダプタ