Hyperion Entertainmentは23日(ベルギー時間)、11月30日より「Amiga OS 4.0」の出荷を開始すると発表した。対象プラットフォームは、PowerPCアクセラレータを搭載したAmiga 1200 / 3000(T) / 4000 (T)、税抜き価格は74ユーロ。

Amiga OS 4.0は、次世代Amigaハードウェアの統一仕様(zico規格)に沿ったコンピュータが対象。zico規格に沿った新ハードウェア「AmigaOne」向けにはAmiga OS 4.0の提供は開始済みだが、Classic Amigaユーザにとっては待望のパッケージ販売となる。

今回発売されるパッケージ版Amiga OS 4.0は、Motorola 68KシリーズのCPUを搭載するオリジナルのAmigaでは動作せず、サードパーティー製PowerPCアクセラレータカードの増設が必要。現時点では、A3000 / A4000とCyberstorm PPCおよびA1200 + Blizzard PPCの組み合わせについて、動作確認が行われている。サポートされるPowerPCアクセラレータは、いずれも独Phase 5社が90年代半ばに製造したもの。1999年の同社倒産後は独DCE社に継承されたが、現在では市場在庫品がわずかに残るのみとなっている。

Amiga OS 4.0は、1994年のCommodore International倒産以降停滞していたAmiga OS / Workbenchの次世代OSとして、2001年に開発計画を発表。開発はベルギーのHyperion Entertainmentに委託され、当初は2002年のリリースを目指していたが、Amigaのパテントを保有する米Amiga社からAmiga 3.5 / 3.9のソースコードが提供されないなどの事情により、開発は大幅に遅延。Amiga OS 4.0の権利を巡っては、Hyperionが商標を侵害しているとして、米Amiga社が訴訟を起こしている。

Classic Amigaユーザに待望の新OSがやってくる