2006年の創業より、コーポレートサイトからメディア、ECサイトなどの制作に携わってきたクリエイティブカンパニー、「RIDE MEDIA&DESIGN」。Webディレクターの園卓也(その・たくや)氏は、FRED PERRY、CONVERSE、BEAMSなど有名アパレルのサイト制作を担当してきたという。
かくいうマイナビニュースも、昨年行われた大規模なサイトリニューアルをRIDE MEDIA&DESIGNに依頼。園氏にはプランニング・デザイン制作からサイト構築まで一貫して手掛けてもらった。
いわば本誌の立役者ともいえる園氏に対し、今回はインタビューを敢行。マイナビニュースのリニューアルにまつわる裏話を軸に、Webディレクターという職業の在り方について、またコロナ禍での作業環境の変化について伺った。
合わせて、園氏にはマウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」より15.6型ノートPC「DAIV 5N」を貸与。Webディレクターという目線から、その性能についてもコメントをいただいた。
▼作り手とユーザーの間を取る
現在、園氏は「RIDE MEDIA&DESIGN」のWebディレクター兼プロジェクトマネージャーとして活動している。
入社後はフロントエンドエンジニアを経て、Webディレクターに職域を拡げていきました。RIDE MEDIA&DESIGNという会社は、ハイエンド向けwebサイトの構築から自社メディアの制作、さらにはコーヒースタンドの運営まで幅広く手掛けています。一昨年からはマイナビニュースのサイトリニューアルを担当し、昨年リリースを行いました。
マイナビニュースのサイトリニューアルを担当した際、最も長い時間をかけたのはヒアリングだったという。
各社員の皆様には、半年ほどかけて従来のデザインの不満や希望を重点的にヒアリングしました。それも、このプロジェクトに直接関わっている方だけではなく、入社1年目の新卒社員から事業部長まで。ヒアリングを通して多くの人を巻き込むことで、皆様にこのリニューアルを自分ごと化していただけるよう仕組みづくりを行いました。
さらに、デザインの面においても重視したことがある。
以前のデザインはとにかく情報量が多く、ユーザーがどの記事を読めばいいのか分からないという課題がありました。リニューアル時にはとにかく削ぐことを優先し、「かっこよさ」というよりも「シンプルで見やすい」という点にフォーカスしたデザインを意識しました。
特にマイナビニュースでは幅広い情報を扱っており、読者の範囲が非常に広いというのが特徴です。そのため、たとえば男性的なデザインにしてしまうと、女性読者にとっては微妙な印象を与えてしまったりする。ユーザーを絞らないようにするのは重要なポイントです。
たしかに、下手にデザインを入れてしまうとユーザー層の広いメディアサイトでは好き嫌いが出てしまう。しかし、時にはクライアント(作り手)側からユーザーのニーズとはズレた要望もあるのではないだろうか。
もちろんユーザーファーストであるべきとは思いますが、作り手とユーザーの間に入るWebディレクターとしては、やはり作り手のことも考えたい。作り手の個性が出るデザインにもしたいですし、とはいえそれがユーザーのニーズにマッチしてないのもどうかと思うので、“間を取りに行く”というのを常に意識しています。
園氏は、デザインにおけるトレンドはあえて意識しないようにしているとのこと。
デザインは循環していくものです。たとえば、少し前はシンプルなデザインがトレンドでした。そうすると、「少し物足りない」と立体的な陰影をつける手法が流行する。今はこの段階ですね。その後、より個性的にするべくインパクトのある要素が詰め込まれ、原点に立ち返ってまたシンプルなデザインに……といった感じですね。そのため、私自身としては、あえてトレンドに左右されないデザインにすることも多いです。
▼コロナ禍における作業環境の変化
Webデザインにあたり、必要な作業環境とはどういったものだろうか。園氏がPCに求めるスペックや、コロナ禍による環境の変化についても伺った。
個人的な意見ですが、Webディレクターには特別な作業環境は必要なく、基本的にはメモリが高いPCと解像度の高いモニターがあれば問題なくできると思います。もちろんCPUも重要ですが、やはりPhotoshopやIllustratorなどAdobeアプリの使用頻度は高いので、メモリが低いのは問題外ですね。あとは先ほどお話しした通り、クライアントとコミュニケーションを取りに赴くことも多いので、どこでも作業ができるようにノートPCのほうが便利かなと。
コロナの影響もありリモートワークでの作業が主流になっているなか、ハイスペックなPCが求められるWebデザイン業界にも作業環境の変化があるように思えたが、意外にも変わった部分はコミュニケーションのみだと語る。
RIDE MEDIA&DESIGNではフリーアドレスやリモートワークの需要に先駆けて、一昨年ほど前から全員ノートPCに切り替わりました。自宅の作業環境も整っていたので、そこまで不便しなかったですね。 個人的には完全リモートワークに切り替わったことで、作業効率が上がったと感じています。自分の作業がストップする機会が減ったからですね。
さらに、このコロナ禍が落ち着いた後だとしても、働き方は変化する可能性があると続ける。
今後も働き方は変わっていくだろうと感じています。たとえば週5日のうち、2日は出勤して3日は在宅したり、1日だけ出社して必要なミーティングをすべて詰め込んだりと。そういう点では、どんな時でも対応できるように動きやすい環境作りは重要です。
▼「DAIV」はプロの目線からどう見える?
マウスコンピューターが展開するPCブランド「DAIV」。映像制作、イラストやデザインなどクリエイティブに関係する様々な人をはじめ、これからクリエイターを目指す人にも向けて作られたPCだ。
今回、園氏に使ってもらったのは「DAIV 5N」。15.6型で、狭額縁を採用しておりノートPCながら画面の見やすさは担保されている。Webデザインのプロには果たしてどのように映るのだろうか。使用感を聞いてみた。
とてもサクサク動きますし、スペック的にはまったく問題ないレベルだと思います。個人的には、デザイナーだがフリーランスのようなディレクターも兼任するような、マルチに活動して柔軟な対応が求められるタイプの方には特におすすめできますね。
園氏が「外せない」と言っていたメモリは16GBと申し分ない。CPUにはインテル Core i7-10870H、グラフィックボードもGeForceのRTX2060を搭載している。Webディレクターはもちろん、様々なクリエイター活動にも問題なく使用できるだろう。
さらにマウスコンピューター最大の特徴ともいえるのが、用途に合わせたカスタマイズが可能な点。動画編集や3DCG制作なども視野に入れるのであれば、スペックは高いに越したことはない。BTOメーカーとして第一線を走り続けてきたマウスコンピューターだからこそ、あらゆるニーズにも対応してくれる。
また、クリエイターやデザイナーにとっては色域が特に重要な要素。「DAIV 5N」はsRGB比約100%フルHDパネルを採用しており、色再現性も高いので安心できる。がっつりとデスクに座って作業でき、外で動きながら作業のチェックも行えそうという点が、プロの目から見ると魅力的に映るようだ。
外出先での確認作業などもできますし、これ一台で仕事を完結できるというのが良いですね。制作がメインではなく、私のようなWebディレクターやアートディレクターなど完成したものをチェックする立場の人間には、ディスプレイの大きさも相まって向いていると思います。
働き方が多様化した昨今、自らのやりやすさを追求できるように作業環境は整え続けていくべきだ。特にサイト構築の司令塔ともいえるWebディレクターという職業は、状況に応じた臨機応変な対応が求められる。その時、「DAIV 5N」は十分な能力を発揮してくれるだろう。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
---|---|
型番 | DAIV 5N |
ディスプレイ | 15.6型フルHDノングレア(1,920×1,080) |
CPU | Intel Core i7-10875H プロセッサー |
メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 512GB(NVMe対応) |
チップセット | モバイル Intel HM470チップセット |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | GeForce RTX 2060 / Intel UHD グラフィックス |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
LAN | ギガビット(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45) / 背面×1)LAN、Intel Wi-Fi 6 AX201 (最大2.4Gbps/ IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n) + Bluetooth 5モジュール内蔵 |
インタフェース | Thunderbolt 3×1(背面)、USB 3.1×1(Type-A/左側面×1)、USB 3.0×2(Type-A/右側面×2) |
サイズ | W355.5×D236.7×H19.9mm(折り畳み時/突起部含まず) |
重量 | 約1.77kg |
バッテリー駆動時間 | 約5.5時間 |
価格 | 179,800円(税別)~ |
[PR]提供:マウスコンピューター