ノートPC+外部ディスプレイという使い方は、だいぶ広まってきた印象がある。画面が2つあるだけでも便利だが、どうせなら外部ディスプレイは大画面・高解像度なものにしたい。そこで、ベンキュージャパンの4K/32インチモデル「BL3201PT」と、最新MacBook Proで環境を構築してみた。

左が「MacBook Pro(13-inch、Late 2016)」、右が「BL3201PT」

なぜ4Kディスプレイ、しかも32インチなのか

仕事からプライベートまで、あらゆる作業をノート型のPCやMacで完結させるユーザーが多い時代だが、大画面の専用ディスプレイを必要とするユーザーもまた少なくない。業務でいえば、CADや3Dグラフィック、ビデオ編集は大画面のほうが圧倒的に作業しやすい。プライベートでも、十数インチの画面ではフォトレタッチや音楽制作で不便を感じてしまう。なにかに本気で取り組むとき、画面は大きいほうがいい。

物理的な画面サイズだけではなく「情報量」も重要だ。1インチあたりの画素数は、2K(フルHD)パネルが1,920×1,080の207万画素、4K(UHD)パネルが3,840×2,160の830万画素。どちらも同じ画面サイズだとしても、持てる情報量には4倍の開きがある。4Kパネルのほうが密度が高く、"情報が詰まって"いるのだ。

今回取り上げるベンキュージャパンの「BL3201PT」は、まさにその条件を満たす4K/32インチ液晶ディスプレイ。同じ32インチでフルHDの場合、1インチあたりの画素数(ppi)は69と若干の粗さが隠せないが、BL3201PTなら137ppiと適度。4Kらしい精細感を持ちながら、文字が小さすぎて読みづらいこともない、日々の作業用にはちょうどいいバランスの物理サイズと画素数といえる。

AHVA(IPS)方式の液晶パネルにも注目だ。動画/テレビ用の場合、コントラストが高く黒に締まりがあるVAパネルのメリットは大きいが、IPS方式は視野角が広く、色再現の正確性も高い。さらに、「LEDフリッカーフリーバックライト」により、目が疲れやすくなるとされる画面の微妙なチラつきが気にならない。DC(Direct Current)という調光方式を採用しており、LED光源への電流値を変化させて明るさをコントロールするため、バックライトをON/OFFさせる必要がなく、理論上フリッカーが発生しないからだ。

液晶パネルはAHVA(IPS)方式、バックライトにはチラつきのない「LEDフリッカーフリーバックライト」を搭載する

90度回転させて縦方向にも使用できる

入出力端子の豊富さもうれしいところ。映像用の入力端子はDVI-DL×1、HDMI×2、DisplayPort×1、Mini Display Port×1の4系統を装備。音声用には3.5mmヘッドホン端子とLINE端子が各1基ある。ステレオスピーカー(5W×2)も内蔵されているため、これ1台で動画の音声も確認できる。

高さは150mm、スウィーベルは左右ともに最大45度、チルトは下5度~上20度の範囲で自由に調整できる

映像用の入力端子はDVI-DL×1、HDMI×2、DisplayPort×1、Mini Display Port×1の4系統を装備