Windowsは7/8.1から選択が可能

3モデルの概要は、省スペースながら拡張も可能なスリム型PC「エアロスリム」、超コンパクトケースを採用しながらもハイスペックな構成も可能な「エアロミニ」、そして持ち運びでき省エネルギーなノートPC「eX.computer note N1500J」ということになる。いずれもOSには「Windows 7 Home Premium SP1 64bit版」を採用。より新しい「Windows 8.1」はもちろん、32bit環境を残したいユーザー向けに「Windows 7 Professional SP1 64bit版」も選択できるので、環境に合わせてカスタマイズしよう。

拡張もできる法人向けスタンダード、スリムデザインPC「エアロスリム」

「エアロスリム」はスリムケースを採用したデスクトップPCだ。マイクロATXマザーボードを採用することで拡張性を確保しており、ビジネス向けとしてスタンダードな構成といえそうだ。その薄型の筐体は、足元に置いたり、デスク上に置いたりと設置の自由度が高く、オフィスでも邪魔になりにくいだろう。

エアロスリム RS3J-B52/E

今回の試用機では、CPUに「インテル Core i3-4130」を搭載。動作周波数は3.40GHzで、2コアのCPUだがハイパースレッディング・テクノロジーに対応しており、Windows上では4スレッドとして認識される。コア数が重要となるクリエイティブ系のアプリケーションでは差が出てしまうものの、動作クロックは上位のCPUと比べても遜色ないため、オフィス系アプリケーションをはじめとしたシングルコアの速度が活かされる用途では、十分な速度が期待できそうだ。もちろん、BTOでCore i5/i7を選択することも可能なので、必要に応じてカスタマイズしよう。

本体前面の様子。幅98mmというスリムさがよくわかる。DVDスーパーマルチドライブは縦に配置されている

本体背面の様子。USB3.0端子もしっかり搭載されている。拡張スロットは4つとも空きとなっている

本体左側面。CPUのある箇所はメッシュ加工が施されており、直接外気を取り込むことができる

本体のカバーを外した様子。細長いケースながらもすっきりとした内部構造となっている

マザーボードはGIGABYTE製の「GA-H81M-D3V」を採用し、映像出力端子としてDVI-D、D-subが用意されている。PCI Express x16スロットを1基、 PCI Express x1スロットを3基備えているため、ケースの仕様上ロープロファイル限定となるが、拡張にも対応できる。試用機のメモリにはサンマックス・テクノロジーズ製のDDR3-1600 8GB×1枚を搭載されていたが、これだけの容量があれば複数のオフィスアプリケーションを同時に起動しながら作業を行っても快適だろう。HDDは500GBを搭載しているが、こちらは業務で必要となる速度・容量にあわせて変更するとよいだろう。

拡張スロットはPCI Express x16が1基、x1が3基の構成だ。ロープロファイル限定だがグラフィックボードも取り付けられる(左)。付属のパーツを本体の通風口に取り付けることで、安定した設置が可能になる。横置きの際はゴム足を貼り付ける(右)

また「エアロスリム」は導入コストを抑えられることも特徴の一つといえる。標準構成からメモリの増量を行った「エアロスリム RS3J-B52/E」は、3月中旬現在65,100円(5%税込)で導入可能だ。円安などによりPCパーツの値段が上がり、一昨年に比べPC自体の価格が上がっている今、大量導入を考えている担当者にとってこのプライスは魅力となるだろう。

「エアロスリム RS3J-B52/E」のエクスペリエンスインデックス基本スコアは「5.2」。プロセッサやメモリの数値は「7.3」と高く、安心して使用できそうだ

高さわずか264mmの省スペース、超コンパクトPC「エアロミニ」

「エアロミニ」は、マザーボードにMini-ITXを採用した超コンパクトPCだ。省スペース性を追求したそのサイズは、幅111mm×高さ264mm×奥行260mm。高さはA4用紙の縦幅より低く、デスク上に資料を立て掛ける感覚で設置できる。また付属のゴム足を利用して横置きにも対応可能。スペースに余裕のない環境におすすめだ。

エアロミニ MI5J-B52/E2

サイズは小さくとも使用されているパーツは通常のデスクトップPCと変わらないため、ハイスペック構成も可能。今回の試用機「エアロミニ MI5J-B52/E2」では、CPUに「インテル Core i5-4440」を搭載しており、動作周波数は3.10GHz(ターボ・ブースト時3.30GHz)。4コアを生かし、オフィス系アプリケーションはもちろんのこと、画像編集や動画編集にも対応できる。さらなるスペックを必要とするならば、カスタマイズで上位のCPUを選択しよう。

本体前面の様子。片側のみ丸みを帯びており、光沢のあるフロントパネルデザインが特徴的だ

本体背面の様子。拡張スロットは1基ながら、厚みのあるカードを搭載できるよう、2基分のスペースが用意されている

本体右側面の様子。フロントの曲面デザインも確認できる。四隅の丸い凹みは、横置き時のゴム足の取り付けスペースだ

本体上部には冷却ファンが設置されており、内部の熱をしっかりと排気する。塞がないように注意しよう

マザーボードにはASUS製の「H81I-PLUS」を採用しており、映像出力端子としてDVI-D、D-sub、HDMIの3系統を備える。Mini-ITX規格のため拡張スロットは1基のみだが、PCI Express x16スロットが用意されているので、グラフィックボードの増設にも対応可能だ。メモリはもちろんサンマックス・テクノロジーズ製で、標準4GBのところ、カスタマイズにてDDR3-1600 8GB×1枚に増量されている。OSの64bit化によって広くなったメモリ領域を生かすことができるだろう。

ケース内部の様子。アクセスするには、DVDスーパーマルチドライブを取り外す必要がある

さらに試用機では、アクセス速度向上のために120GBのSSDをシステムドライブとして搭載している。CPU性能が上がったことで、Windowsやオフィス系アプリケーションでの体感速度は大きく変わらなくなってきている昨今、SSD導入によって受ける恩恵は大きい。SSD導入はCPUをワンランク上げるよりもはるかに性能向上を体感できるので、カスタマイズの際はぜひ検討してほしい。追加HDDに大容量ドライブを選択すれば、速度と容量の両立も可能だ。

仕様機ではCrucial製 の120GB SSDと、1GB HDDが搭載されていた。体感速度向上に一役買ってくれる

メモリの増量と120GB SSDへの変更、そして1GB HDD追加を行った「エアロミニ MI5J-B52/E2」の価格は、3月中旬現在88,725円(5%税込)。4コアCPUとSSDという構成もこの価格で導入が可能だ。一定以上の性能を求める担当者にぜひおすすめしたい構成となっている。

「エアロスリム RS3J-B52/E」のエクスペリエンスインデックス基本スコアは「5.3」。SSDを導入しているのでディスクのデータ転送速度が「7.9」と際立っている