基本仕様の高さでもライバルを引き離す

広いデスクトップを使えるフルHDディスプレイやサウンド面にスポットを当ててきたが、パソコンとしての快適動作の根幹ともいえる基本仕様の高さも見逃せない。まずCPUについてだが、標準仕様でN156J-500A/SはCore i5-3210M(2.50GHz、最大3.10GHz)、N156J-710A/SとN156J-820A/SはCore i7-3630QM(2.40GHz、最大3.40GHz)となっている。注目したいのは後者の2モデルでCore i7-3630QMを採用していること。このCPUは物理コアを4基搭載したクアッドコアCPUで、仮想的に1コアで2スレッドを処理する「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」に対応し、合計8スレッドの処理が行える。これはマルチスレッドに対応したソフトウェアで威力を発揮する仕様だ。10万円を切る価格帯で、Core i7-3630QMを搭載している例は少ないので、それだけでも価値は高い。

上はCPUのリソースで3Dレンダリングを行うベンチマークソフト「CINEBENCH 11.5」の処理画面。4コア8スレッドのCore i7-3630QMは8マスで処理が行われているが(写真左)、2コア4スレッドのCore i5-3210Mは4マスで処理されている

PCの利用目的がウェブ閲覧主体で重い処理はあまり行わない、極力購入予算を抑えたいというのならCore i5-3210Mを搭載したN156J-500A/S。動画エンコードや高解像度画像の編集処理といった作業を行うのならCore i7-3630QMを搭載したN156J-710A/SかN156J-820A/Sを選ぶとよいだろう。

3Dゲームも楽しめる外付けグラフィックを標準搭載

FishIE Tankでの1,000匹表示。このテストでは、ブラウザがグラフィックの描画機能を活用するので、ハードウェアの性能が関わってくる。高い解像度でも1,000匹表示が40fps以上のスコアとなった

スタンダードノートにおいて、ディスプレイと同様に性能が画一的になりがちなのがグラフィック性能。というのも、このクラスの製品はCPU内蔵のグラフィック機能を使うのが当たり前となっているからだ。確かにウェブ閲覧や動画の再生、オフィスドキュメントの作成といった作業ではCPU内蔵グラフィックで十分に対応できる。ただし、3D描画を伴う作業、たとえばPCゲームなどでは力不足といわざるおえない。その点N156Jシリーズは、全モデルでNVIDIA GeForce GT650Mを搭載しているので心強い。このグラフィックはNVIDIA Optimasテクノロジーに対応し、描画性能が求められるときは外付けグラフィック、求められないときはCPU内蔵グラフィックで動作する。パフォーマンスと省電力性を両立しているのだ。ちなみにN156JとCPU内蔵のインテル HD グラフィックス4000採用ノートPCで、3Dベンチマークソフトの定番「3DMark11」のスコアを計測したところ、前者はP2412、後者はP656。およそ3.7倍のスコアとなった。またブラウザのレンダリング能力をチェックする「FishIE Tank」では、500匹表示でほぼ60fps、1,000匹表示で40fps以上を保っていた。


●3DMark11(Performance/1,280×720)
N156J(NVIDIA GeForce GT650M) P2412
比較用ノート(インテル HD グラフィックス4000) P656

爆速ノートを求めるならSSD搭載のN156J-820A/S

さてともにCore i7-3630QMを搭載するN156J-710A/SとN156J-820A/Sだが、両機の最大の違いは820A/SのシステムディスクがSSDになっていること。搭載されるSSDは、自作PC市場などでも人気が高いインテル 520シリーズの120GBだ。容量こそ710A/Sに搭載されたHDD500GBに比べると劣るものの、圧倒的なRead/Write性能を誇る。下表にCrstalDiskMark3.0.1で、2.5インチの500GBのHDDと数値を比較してあるので、参考にしてほしい。

●SSDとHDDのRead/Write速度(CrystalDiskMark3.0.1)
インテル 520 Read(MB/秒) インテル 520 Write(MB/秒) HDD500GB Read(MB/秒) HDD500GB Write(MB/秒)
シーケンシャル 465.3 187.8 95.33 90.05
ランダム512KB 405.6 186.9 31.30 39.47
ランダム4KB 28.20 64.23 0.171 0.585
ランダム4KB(QD32) 145.0 173.8 1.053 0.636

このSSDモデルはOSや各種プログラムの起動、フォルダの開閉やサムネイルの作成などがキビキビと動作するので、これまでHDDがシステムディスクとなったノートしか使ってこなかったユーザーなら、その快適な動作をすぐさま体感できるだろう。容量について心配する方もいらっしゃるかもしれないが、現在、820A/Sを購入すると500GBのUSB3.0ポータブルHDDがプレゼントとなるキャンペーンが実施されている。台数限定なので早めに購入してほしい。

N156J-820A/Sではインテル 520シリーズの120GBがシステムディスクになっている。圧倒的なRead/Write性能で、高い支持を得ているSSDだ

プレゼントとして提供されるウエスタンデジタル製のポータブルHDD。頻繁に使うアプリケーションはSSD側にインストールし、その他のデータはポータブルHDDに保存すると便利だ。台数限定なので早めに狙いたい

さて、ここまでチェックしてきたように、N156Jシリーズは明らかにスタンダードサイズノートの中では群を抜いた性能だ。単純に家電量販店におもむき、スタッフの薦めに従うまま無個性のスタンダードノートを購入する前に、ぜひ同シリーズをチェックしてもらいたい。なお、10月26日にWindows 8が発売されることがリリースされているため、その登場を待っているユーザーもいるかもしれない。だが、同シリーズはWindows 8の優待購入プログラムに適用されており、2013年1月31日までなら1,200円でWindows 8 Proにアップグレードできる。この価格ならわざわざWindows 8の登場を待つまでもない。

(マイナビニュース広告企画)

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