10月26日、Windows 8が発売された。ご存じのとおり、この新OSの最大の特徴は指でのタッチ操作に最適化されていることだ。各PCメーカーは、その特徴を生かせるハードウェアのマシンを続々とリリースしているが、ここで紹介するソニーの「VAIO Duo 11」iconは、そうした製品の中でも異彩を放っている。

Windows 8を搭載したVAIO Duo 11

各PCメーカーからリリースされた製品をみると、従来のノートPCスタイルとWindows 8のタブレットスタイル、両方のスタイルで利用できるコンバーチブル型が多く、このVAIO Duo 11もそれに属する製品といってよい。ただし注目したいのは、タブレット型からノートPC型、ノートPC型からタブレット型へ変化させる際、ディスプレイ部分をスライドさせるワンアクションで済むという点だ。もっとも一般的なコンバーチブル型の場合、①液晶ディスプレイを開く→②ディスプレイ部を回転させる→③ディスプレイ面を上にしたままたたむという3アクションで形状を変化させるが、VAIO Duo 11の場合、指でディスプレイ部をスライドさせるだけで済む。ソニーではこのアクションを採用した同機を「スライダーハイブリッドPC」と名付けている。


タブレットの状態では縦画面、横画面と切り替わる。ディスプレイを「VAIO」ロゴのほうに押し上げるとキーボードが登場する

Windows 8のスタート画面を素早く使う

独特のヒンジ機構を採用。ノートPCモードにすると背面に「VAIO」のロゴが現れる。

このスライド機構を採用したことにより、VAIO Duo 11にはある特性が生じる。それは、収納時や未使用時などの基本的な形状がタブレット型であるということ。一般的なコンバーチブルPCの収納時・未使用時の基本的な形状は、ディスプレイを閉じたノートPC型で、タブレットとして使用する際は一度ディスプレイを開き回転させ電源を入れる。あるいは、ディスプレイを開いた直後に電源を入れ、液晶を回転させる。一方VAIO Duo 11は、タブレット型のまま電源を投入しWindows 8を起動可能。Windows 8のスタート画面は、指でのタッチ操作に対応したタイル状であることを考えると、VAIO Duo 11の形状はOSとの相性が非常によいといえる。従来のコンバーチブル型が「ノートPCがメイン、時々タブレット」という存在なら、VAIO Duo 11は「タブレットがメイン、時々ノートPC」という存在と捉えることができるのだ。