こんにちは、阿久津です。Office 365が「Office Insider」プログラムを実施しているのはご存じでしょうか。2015年11月から開始され、Windows 10と同じく、新機能を正式版リリースの数週間前に試すことができます。そのバージョン16.0.6568.2016で、興味深いのはダークテーマのサポートです。現在のOffice 365はOfficeテーマとして「カラフル」「濃い灰色」「白」の3色を選択できますが、今後は黒色系のテーマも選択可能になるかもしれません(図01、02)。

図01 「Office Insider」向けOffice 365 16.0.6568.2016では、Officeテーマとして「Black」をサポートしました(公式動画より)

図02 Visual Studio 2015でも配色テーマとして「濃色」を選択すると、黒色系の配色に切り替わります

さて、Windows 10で新たなアカウントを作成すると、未インストールのユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)アプリケーションが並びます。下図は筆者の実験環境ですが、一度もインストールしていない「MineCraft for Windows 10」や「Candy Crush Soda Saga」などが並んでいます。これらはPC初心者ならともかく、本稿をご覧になる方々には不要な存在と言えるでしょう(図03、04)。

図03 標準的なWindows 10のスタートメニュー。インストールしていないUWPアプリケーションが並びます

図04 タイルをクリックすると、「Windowsストア」の該当ページが開きます

Windows 10 ビルド10586以降はこれらのクラウドコンテンツを無効にする仕組みが加わりました。そこで今回はスタートメニューに並ぶクラウドコンテンツを無効にするチューニングを紹介します。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\CloudContentキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「DisableWindowsConsumerFeatures」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了させます。 5. Windows 10を再起動します。

これで操作が完了しました(図05~13)。

図05 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図06 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windowsキーを開きます

図07 Windowsキーを右クリックし、<新規>→<キー>と順にクリックします

図08 キー名を「新しいキー #1」から「CloudContent」に変更します

図09 CloudContentキーを開き、右クリックの何もないところを右クリックします。<新規>→<DWORD値>と順にクリックしてください

図10 値名を「新しい値 #1」から「DisableWindowsConsumerFeatures」に変更します

図11 DWORD値「DisableWindowsConsumerFeatures」をダブルクリックし、データを「1」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図12 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了させます

図13 <スタート>ボタン→<電源>→<再起動>と順にクリックして、Windows 10を再起動します

早速結果を確認してみましょう。しかし、普段使っているユーザーアカウントでサインインすると何も変わっていません。実は本チューニングが影響を及ぼすのは新規ユーザーアカウントのみ。そこで動作を確認するには一度新たなユーザーアカウントを作成してください。この際ローカルアカウントでもMicrosoftアカウント、どちらでも構いません(図14)。

図14 「設定」の「アカウント/家族とその他のユーザー」から新たなユーザーアカウントを作成します

すると前述したUWPアプリケーションのタイルがすべて取り除かれ、インストール済みアプリケーションのタイルだけがスタートメニューに並びます。既存ユーザーのタイルは手動でピン留めを外してください(図15、16)。

図15 「Twitter」など未インストールUWPアプリケーションのピン留めが外れました

図16 既存のユーザーアカウントに対してはタイルを右クリックし、<スタート画面からピン留めを外す>をクリックしてください

なお、本チューニングを破棄する場合はDWORD値「DisableWindowsConsumerFeatures」のデータを「0」にするか、CloudContentキー自体を削除します。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)