こんにちは、気分はもうWindows 10の阿久津です。約2週間後にはWindows 10の発表会がMicrosoft本社で開催され、その数時間後には、Windows 10コンシューマープレビューがダウンロード可能になることでしょう。筆者もWindows 10テクニカルプレビューは動作確認用としてインストールするPCを最小限に抑えていましたが、コンシューマープレビューは大半のWindows 8.1マシンにインストールする予定です。

もっとも筆者は、おもにランチャーと検索チャームでアプリケーションを起動しているため、今さらスタートメニューがあってもなくても……というのが正直な感想です。その点において、スタートメニューの使用頻度は低いと判断したSteven Sinofsky氏の方向性は間違っていませんでした。ただ、シングルディスプレイのデスクトップPCやノートPC環境において、Windows 8/8.1のスタート画面は使いにくかったのです。

そのスタート画面から呼び出すアプリビューですが、インストール日時や使用頻度による並び替え機能が加わったことで、不要なアプリケーションをアンインストールする際など、全般的なメンテナンスがしやすくなりました。他方で名前順なら検索チャームの方が素早く探せますし、カテゴリ順はデスクトップアプリをひとまとめにするため、使い勝手はよくありません(図01)。

図01 アプリビューの並び替えは、場面によっては便利な機能です

さて、このアプリビューの設定には<アプリビューに表示するアプリを増やす>という項目が存在します。スイッチをオンにするとアプリビューに並ぶアイコンが小さくなり、画面に占める情報量を加増できますが、この設定情報を管理しているのが、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ImmersiveShell\GridキーのDWORD値「Layout_ShowMoreAPVApps」です(図02)。

図02 アプリビューが開いた状態で[Win]+[I]キーを押し、<タイル>をクリックすると現れる設定項目

今年最初のチューニングは、レジストリ上からアプリビューのアイコンサイズを変更する方法を紹介しましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ImmersiveShell\Gridキーを開きます。
3. DWORD値「Layout_ShowMoreAPVApps」を開き、データを「1」に変更します。 4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図03~11)。

図03 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図04 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\ImmersiveShell\Gridまで、キーをたどって開きます

図05 Gridキーを開き、右ペインの何もないところを右クリックします。<新規>→<DWORD値>と順にクリックしてください

図06 値名を「新しい値 #1」から「Layout_ShowMoreAPVApps」に変更してください

図07 DWORD値「Layout_ShowMoreAPVApps」をダブルクリックし、データを「1」に変更したら、<OK>ボタンをクリックします

図08 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

図09 タスクバーの何もないところを[Shift]+[Ctrl]キーを押しながら右クリック。メニューの<エクスプローラーの終了>をクリックします

図10 [ESC]+[Shift]+[Ctrl]キーを押してタスクマネージャーを起動し、<ファイル>メニュー→<新しいタスクの実行>とクリックします

図11 テキストボックスに「explorer」と入力して、<OK>ボタンをクリックします

それでは結果を確認してみましょう。スタート画面を表示させてから[Ctrl]+[Tab]キーを押すなどしてアプリビューを表示させてください。<アプリビューに表示するアプリを増やす>のスイッチがオンの状態になり、アイコンサイズが小さくなりました。

前述のようにDWORD「Layout_ShowMoreAPVApps」のデータが「0」の場合、<アプリビューに表示するアプリを増やす>のスイッチは「オフ」、データが「1」の場合はスイッチが「オン」になる仕組みです(図12~13)。

図12 DWORD値「Layout_ShowMoreAPVApps」のデータが「1」の状態

図13 DWORD値「Layout_ShowMoreAPVApps」のデータが「0」の状態

GUIから操作できる項目のため、レジストリから操作するメリットは大きくありませんが、新規ユーザーの環境設定をレジストリから一括操作する際にお役立てください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus