こんにちは、阿久津です。夏前にはRTM(Release to Manufacturing : 製造工程向け版)が登場するのではないかと噂されているWindows 7。Windowsユーザーとしては否応がなしに興味を惹かれますが、先日からWindows 7に関する情報をお送りする不定期連載(記事はこちら)を始めました。しばらくの間は新機能に関して解説しますが、開発状況など周辺事情も含めていく予定ですので、是非ご覧ください。

さて、Windows Vistaの壁紙設定は、「デスクトップの背景」から「Windowsの壁紙」や「パブリックのピクチャ」など特定のプリセットフォルダだけでなく、<参照>ボタンをクリックすると特定のフォルダ内に格納した画像ファイル、もしくは動画ファイルを選択できるのは皆さんご承知のとおり。ここでメディアファイルを選択しますと、プリセットフォルダが並ぶドロップダウンリストには、先に選択したフォルダが加わることにお気づきでしょうか(図1)。

図1: <参照>ボタン経由で画像ファイルを選択しますと、格納フォルダがドロップダウンリストに並びます

もちろん列挙されるフォルダがひとつなら問題ありませんが、異なるフォルダ内のメディアファイルを選択していきますと、ドロップダウンリストにフォルダがいくつも並ぶことになるため、操作性はもちろん見栄えも悪くなるため、かんばしくありません。またフォルダ名がそのまま履歴情報として残るため、困る方もおられるのではないでしょうか(図2)。

図2: メディアファイルを格納した異なるフォルダを選択していきますと、ドロップダウンリストに並ぶ履歴も増えていきます

そもそも壁紙ファイルの履歴情報は、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ Wallpapers \ Imagesキーで管理されており、フォルダ情報は文字列値「0」「1」「2」……としてメディアファイルを選択した順番に生成・格納されています。ちなみに、~Wallpapers \ Imagesキーは、<参照>ボタンで独自のメディアファイルを選択した時点で生成されるため、初期状態では存在しません(図3)。

図3: 図2の画面と同じように、~Wallpapers \ Imagesキーにはメディアファイルを格納したフォルダのパスが文字列値として保存されます

前述のようにドロップダウンリストに並ぶ履歴を削除するには、レジストリ内に格納された文字列値を削除する必要があります。今回は、この壁紙用参照フォルダの履歴を削除するチューニングを行ないましょう。

  1. <スタート>メニュー→クイック検索に「regedit」と入力して[Enter]キーを押す。
  2. 2. HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ Wallpapersまでキーをたどって開く。
  3. Imagesキーを右クリックし、<削除>を選択。確認をうながすメッセージが表示されたら<はい>ボタンをクリックする。
  4. レジストリエディタを終了し、Windows Vistaを再起動する。
※直接入力の際は、バックスラッシュ(\)前後のスペースを取り除いてください。

これで設定完了です。そもそも文字列値「0」「1」「2」……として格納される壁紙の履歴は、ログオフ時にメディアファイルを選択していなければ生成されません。そのため、再ログオンせずに複数のフォルダを選択しても、エントリーは作成されないのでご注意ください。また、Imagesキーを削除せず、個別に文字列値を削除しても問題ありませんが、Imagesキーは<参照>ボタンでメディアファイルを選択すれば自動生成されますので、お好みの方法を選んでください(図4)。

図4: Imagesキーを削除しても、メディアファイルを選択した状態で再ログオンしますと、そのファイルを格納したフォルダは履歴の残るのでご注意ください

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)