約1カ月後には登場するWindows 10。Windows 8.1に対しては、Windows Update経由のアップグレードが予定されている。だが、Windows Updateは意外と不安定だ。そこでWindows 10登場前に、Windows Updateの自動メンテナンス方法を紹介する。

Windows Updateのエラーコード問題を解決する

1998年6月(日本語版は8月)リリースのWindows 98から実装したWindows Update。Microsoftが公開した修正プログラムを、自動的に適用する便利な仕組みだった。

一方で多くのトラブルがあった(ある)のも事実である。今回、更新プログラム適用によるトラブルには触れず、Windows Update本体の問題を見ていく。Windows Updateはエラーの発生をコードで提示するため、ユーザー自身が不具合を改善することが難しい。

本稿を執筆するにあたって調査したところ、MicrosoftはWindows Updateのトラブルに対応するサポートサイトを設けていた。

Microsoftが設けたWindows Update用サポートサイト

用意されたリンク「一般的なWindows Updateのエラーの解決方法」を押してOSを選択すると、Windows Updateが通知したエラーコードの入力を求めてくる。ここで任意のコードを入力して「Enter」キーを押せば、具体的な手順や解決方法を提示するようになった。

OSの選択とエラーコードの入力を求められる。このテキストボックスにWindows Updateが提示したコードを入力して「Enter」キーを押す

すると具体的な解決方法として、自動もしくは手動による解決方法が提示される

エラーコードの説明は割愛するが、今回の例ではトラブルシューティングツールや手動による解決方法が示された。問題を抱えているユーザーは、これらの情報を元に対応するとよいだろう。

トラブルシューティングツールで解決する

Windows 7から、問題を起こしたシステムファイルの整理や、レジストリメンテナンスを自動的に行うトラブルシューティングツールを実装した。同じ仕組みはWindows 8.1にも引き継がれている。これらの中にWindows Updateに関するツールも含まれるが、オンラインの同ツールとは内容が異なるようだ。

Windows 8.1に備わる「トラブルシューティング」。Windows Updateに関するツールも含まれる

ローカルのWindows Updateトラブルシューティングツール。対象となるのはWindows Updateシステムのみだ

前述したサポートページが提示したトラブルシューティングツールを実行すると、BITS(Background Intelligent Transfer Service)がメンテナンス対象に含まれていることが分かる。こちらはアイドル時のネットワーク帯域を利用してファイル転送を行う機能だ。Windows XP時代から実装し、更新プログラムが正しくダウンロードできない場合、BITSに何らかの問題が発生している可能性が高い。

サポートページの結果にある「今すぐ実行」ボタンをクリック/タップし、現れた「ファイルを開く」ボタンをクリックする

こちらがオンラインのWindows Updateトラブルシューティングツール。BITSもメンテナンス対象に含まれる。まずは「次へ」ボタンをクリック/タップする

後は手順に従ってトラブルシューティングツールを実行すれば、Windows Updateで発生している問題を自動的に解決できる。次回も、Windows Updateを題材にしたトラブルシューティング方法を紹介しよう。

自動的にレジストリやシステムファイル、ログチェックといったメンテナンスが行われる。「閉じる」ボタンをクリック/タップして作業完了だ

先のダイアログにある「詳細情報の表示」をクリック/タップすると、メンテナンスの実行内容を個別に確認できる

阿久津良和(Cactus)